この10年で日本の帝王切開率はなんと2倍の20%(!)となっています。つまり妊婦さんの5人に一人は手術(帝王切開)で子どもを産んでいます。私も出産予定日の一ヶ月前に突然「帝王切開になる」と言われ、あわてて購入して読んだのですが、日本で予定帝切が増えている背景には「万が一、を避けたい医師の気持ち」「万が一、を許さない世間の雰囲気」「予定帝切の方が、自然分娩につきあったり夜中に緊急帝切になるより遥かに楽」「産科崩壊によるマンパワー不足から、30分、2人の執刀医で済む予定帝切が好まれる」という事情があるとのことです。つまり妊婦側から「帝切No!」という意思表示が無い限り、安易な帝切は減らない、ということです。(もちろん必要な帝切が減っては困るのですが)一方で妊婦も「妊娠したら5人に一人は帝王切開になる」というのに、「帝王切開についての正しい知識」を勉強できる本は極めて少ないのが現状で、手術を受けてしまってから「しまった!こんな手術の後遺症があるなんて知らなかった!」と後遺症に悩まされるお母さんは多いのでは、と思います。帝王切開といえども立派な外科手術の一つで、手術自体による様々な後遺症が術後に出ることはあまり知られていません。医師から「帝王切開になります」と言い渡されると、「はぁ、そうですか。よろしくお願いします。」とついつい受け入れてしまうパターンが多い気がします。他の手術だと「セカンドオピニオン」を求めることが一般的になってきているのに、お産での帝王切開があまりにも多いためか「帝王切開でセカンドオピニオンを」という動きが見られないのは残念なことです。私自身は身内が婦人科系の手術の予期せぬ後遺症で何年も苦しむのを見ていたため、自身の帝王切開にもセカンドオピニオンを無理矢理求めたことで、帝王切開を免れることが出来ました。本書の内容は、帝王切開を徒に否定するものではなく、帝王切開のメリットもデメリットも正しく知った上で、妊婦が自身のお産で納得できる選択をする手助けをしてくれます。妊婦の皆さんには、書店で手に取りやすい妊婦雑誌ばかりでなく、この本を是非読んでいただいて、お産や帝王切開手術の医学的な知識を身につけて安全かつ納得の行くお産をしていただきたいと思いました。