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お寺の経済学 (ちくま文庫)
 
 

お寺の経済学 (ちくま文庫) [文庫]

中島 隆信
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

全国にコンビニの倍近くの約7万5000存在するお寺。一体お寺は何のために存在し、誰がどのような活動をしているのか。戒名や税金などを経済学的視点から鋭く分析し、将来像を描く。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

日本全国にあるお寺の数は約7万6000。これはコンビニの4万店を大きく上回る。その「お寺」の世界を経済学的に分析することで見えてくる檀家制度・葬式・戒名・本山と末寺の関係などの本質とは?そして、経済学と仏教という人間の知恵を共存させるためにするべきことは、いったい何か?「法衣・仏壇ビジネス」の仕組みについて分析した「補章」も収録。

登録情報

  • 文庫: 312ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2010/2/9)
  • ISBN-10: 4480426779
  • ISBN-13: 978-4480426772
  • 発売日: 2010/2/9
  • 商品の寸法: 15.5 x 10.9 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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27 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yukkiebeer #1殿堂 トップ50レビュアー
形式:単行本
 葬式のための宗教に過ぎないと揶揄されがちの仏教を、信者にとって魅力あふれるものに新しく生まれ変わらせるにはどうしたら良いか。その方策を探るために、お寺が担う様々な宗教行為を経済学の視点から改めて読み解いていくという趣旨の本です。興味深く読みました。

 例えば著者は、お寺と檀家との関係を、宗教サービスを提供する側とそのサービスを購入する消費者との関係に置き換えて見せます。そもそも檀家制度はキリスト教徒弾圧のために幕府が導入した政策です。この制度のもとでお寺は長期的な固定客を確保することができ、また檀家はキリスト教徒である疑いをかけられずに済むというサービスを享受できたわけです。
 しかし近代化の過程で、檀家と地域社会との長期的関係が崩れ、それに伴って檀家は寺の固定客ではなくなっていきます。寺の経済基盤は今後弱まる一方です。
 新たな信者を確保するためのサービスをいかに生み出すか。そのためには現世利益という、これまで仏教界が難色を示してきたサービスも、顧客ニーズに対応する手段として必要なのではないか、という具合に本書は、経済学の視点から仏教活動に提言をしていきます。

 本書にはお墓の値段や僧侶の年収といった生臭い数字が羅列されているのではないかと想像しながら頁を繰り始めたのですが、そういう類いの書ではありませんでした。
 慶応大学商学部の教授である著者自身がまず仏教についてきちんと学び、その上で日本各地へ、そしてタイにまで足を運んで仏教関係者を取材したことがうかがえ、その真摯な姿勢に好感が持てます。

 仏教には「方便」という用語があります。真の目的のために便宜上用いる手段、という意味です。本書の場合も、経済学的解析は、寺院側のみならず信者側にとっても最も好ましい道を探る上での「方便」といえます。であれば、本書は大変意義深い書物になっていると私は感じます。

このレビューは参考になりましたか?
26 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sd
形式:単行本
 
本書のタイトルからカネにまつわる
ドロドロした内容を期待していたのですが、
仏教の歴史から始まり、宗派の違いなど
基礎知識の確認をした上で、
経済学・経営学の面から「お寺」の実態に迫っている。

空海や日蓮などの有名な僧侶が
江戸時代以後、歴史に名を残していないのは何故か
昔から疑問に思っていたのですが、
本書によって理解できました。

寺院経営という面から見れば好都合な「檀家制度」が
いつの間にか仏教の弱体化を招く一方、
それに気づいていながら脱却できないという
現代のお寺が抱える問題を非常にわかりやすく
説明してくれます。

お寺参りが趣味の私にとって謎だった部分が明らかになり、
大いに役立った一冊でした。
 

このレビューは参考になりましたか?
31 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ソコツ トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
寺院関係者、必読の本である。日本仏教の現在を、歴史を振り返りつつ、基本的な法制度をふまえて、社会事象を説明する最も合理的な分析道具である経済学を駆使しながら、細かに検討していく。お寺の法的な位置づけと、その社会的役割の解読、檀家制度のメカニズム、本山の存在意義の確認、税制度の評価、現代の葬祭業者との関係などなど、研究書や取材で得られた豊富な情報にもとづいて、様々な角度から光をあてていく。「お寺コンサルティング」といった趣である。また、将来への展望をたてるためのモデル・ケースとして、少し特殊な沖縄の仏教がおかれている状況を紹介し、示唆的な考察を行っている。最後に、これからのお寺の進むべき道をいくつか例示し、あるいは檀家制度を一度チャラにしたればこそ、日本人の未来のための、しっかりした信仰が生まれてくるのではないか、と問いかける。
一般の人でも、少しでも仏教に興味があれば、けっこうおもしろい本だろう。実に新鮮な「仏教入門書」なのである。著者は経済学者として、本書を執筆するにあたって、一から仏教を学び始めたそうだが、かなり本質をついた理解の仕方なのでは、と思わせる記述が、少なくない。たとえば、お寺が「公益性のあるサービス」を提供しているか否かをみる基準のひとつとして、僧侶の仕事に対して、私たちが心から「ありがとうございました」と言えるか、というのがあげられている。そこでは大乗仏教の骨子である「菩薩行」の真実が、「お布施」の本当の意味が、ためされているのである、と著者は確信して主張するのである。他にも、仏教と経済学が多様に交わるところで、著者の卓見が光る。
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最近のカスタマーレビュー
文庫になりましたのでそちらをどうぞ
発売から5年を経て、2010年、文庫化されました。
大きく加筆されていますので、今から購入する方は文庫の方をどうぞ。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: fuji3taro
お寺の経営は今後も成り立つのか?−経済学の立場からみた知的エンターテインメント
 「檀家制度」に乗っかっただけの仏教寺院経営は今後はなり立たない、これが著者のメッセージである。... 続きを読む
投稿日: 22か月前 投稿者: 左党犬
ああ無常・・・
檀家制度
「江戸時代は職業選択の自由がなく、人の移動も制限されていた。... 続きを読む
投稿日: 22か月前 投稿者: 沈思黙考
坊主丸儲けの経済学
坊主丸儲けの仕組みを的確に指摘している。是非宗教家に、なりたくなるがハードルは高い。... 続きを読む
投稿日: 2010/4/30 投稿者: Gori
おもしろいが
タイトル通り、お寺にまつわるものを経済的視点で書かれている。
タイトル通りで満足。ただ装丁が……と思ってしまった。
内容はおもしろいです。
投稿日: 2010/3/25 投稿者: RIZE 銅鑼
宗教社会学の新しいアジェンダ
お寺をめぐるアレコレを経済学的視点(必ずしも厳密な経済学的視点ってわけじゃないけど)
からいろいろ紹介してくれる一冊。... 続きを読む
投稿日: 2008/7/7 投稿者: kogonil
これからのお寺のあり方がみえてくる
 普段は、お葬式や法事などでしか接触のないお寺について、経済学的な側面から分析した本である。... 続きを読む
投稿日: 2007/11/4 投稿者: 西山達弘
経済学からは見えてこないもの
最初に断りがあるが、お寺がどういう収支でやっているか・やっていくべきかを記したものではない。そうではなくて、経済学的な視点から書かれた仏教の歴史とお寺の現在、そし... 続きを読む
投稿日: 2006/4/10 投稿者: おの
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