本書のオビに「クレーマーを黙らせる技術」とあり、キャッチコピーなのはわかりますが、いささか不正確なものであると感じました。
苦情処理、クレーム対応は非常に難しく苦労の多い仕事ですが、「クレーマーを黙らせる」ことがその究極のゴールではないのです。
苦情を言ってくるお客様が納得してくださる、あるいは金銭目当てのクレーマーに毅然とした対応をする、その結果として「黙る」という現象が生じるのであって、最初から「黙らせる」ことを目的とすることは間違っています。
モンスター・ペアレントなどという醜い言葉が流行するなど、仕事をしていてある日突然「理不尽な要求(と感じられること)」を受けることが多くなっていることは事実かもしれません。
しかし、そのことに怯えてはいけない、というのは本書の筆者も強調しておられることで、怯えたり居丈高になったりすることは、実は問題の解決をこじらせることが多いのです。
本書では、多数の豊富な実例をもとに対応のポイントが解説されています。
仕事で苦情の電話を受けることがある方々は、読んでおいて損のない本だと思います。