内容(「BOOK」データベースより)
内容(「MARC」データベースより)
出版社 相澤 健一
千差万別の客、きつい表現をすればわがままな客に対して、総論として戦略を立てられても、生産効率、販売効率を旨としてきた企業が戦術を編み出すことは難しい。できることなら考えたくないというところだろうか。
それは、なぜか? 顧客志向の構造と利益構造は相反するものだと思い込んでいるからだ。しかしそれは短期の目であって、長い目で見れば、消費者優位の時代では方程式は逆転する。相手の懐に上手に入り込めば、結局はビジネスとして成功する。
手をこまねいているだけで戦術が見いだせないという人には、本書は処方箋になる。顧客志向の実践方法をここまで具体的に書いた本は、たぶんほかにはないだろう。だからこそ欧米の大企業が、しかもメーカーまでもが本書に救いを求めてきた。
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人口355万人の小国アイルランドに、徹底した顧客志向と顧客ロイヤルティの高さで有名なスーパーマーケット「スーパークイン」がある。1960年の創業以来、社長ファーガル・クインが持ち続けてきた商売上の哲学とその実践方法を紹介したこのビジネス・ガイドブックは、本国で出版後すぐにベストセラーとなり、その後多数の言語に翻訳されて、欧米各国で顧客志向のバイブルとなっている。
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客の声をどう聴き、客をどう見て、客にどう接するか。顧客志向を現場にどのように落とし込んでいくか、その手法の数々を、クイン氏の成功・失敗の経験を通して紹介している。手法の判断基準はわかりやすい。「客がまた来てくれるかどうか」というものだ。たとえば、店の常識は客の非常識ということもある。客が喜ぶと勝手に思いこんで、あるいは売らんかなの精神で設置したレジ横のコーナーをいち早く取りやめて集客増を成功させている。またモニター制度については、多数決ではなくたった一人の少数意見から正解を導き出している。それらの判断はどこからくるのか──。
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何をどうすれば客がまた来てくれるかは、客に聞けばいい。すべて客が教えてくれる。問題は「聴き方」である。所変われば顧客心理も変わる、と理屈をいう読者もいるだろう。しかしクイン氏は手法そのものを事例としてたくさん紹介しているが、
本書の本質は「聴き方」なのだ。しかも、うわべの消費者心理を見てはいない。「客の心を読む技術書」だからこそ、アメリカの小売流通のご意見番マイケル・オコナー氏も、わが国小売業を代表するイトーヨーカ堂名誉会長伊藤雅俊氏も絶賛しているのだ。売れないと嘆く日本の小売業の方には、売るためにどうすればいいかを、本書から探って現場に生かしていただきたい。
著者からのコメント
この息の長さは、『顧客サービスの神様』として欧米の流通業界では有名なクイン氏の顧客主導型経営の真髄が披露されているからだ。それは、理論ではなく、理想論でもなく、クイン氏が毎日毎日お客様と接してきた何十年にもわたる経験から学んできた真実が描かれているからだ。
「お客様にまた利用していただくために何をすべきか」をひたすら思い、実践し、時には挫折し、試行錯誤し、結果を出す。それをやり続けたクイン氏の実例と実践方法は、業種を問わず、自分の事業と重ね合わせて考えることができる。そういう意味ではバイブルと言われるのも頷ける。また、新入社員にとっては顧客サービスを学ぶ教科書にもなる。訳者が言うのはおこがましいが、真実だからこその汎用性を持った本、お客様との関係に悩んだ時こそ引っ張り出して繰り返して読む価値のある本である。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
アイルランド・ダブリン生まれ。トリニティカレッジにて博士号取得。ショッピングセンター9軒とスーパーマーケット「スーパークイン」19店をアイルランドで展開するスーパークイン・スーパーマーケット・グループの創業者であり代表取締役。1993年からアイルランドの上院議員でもある。また、数々の国際的な流通協会の役員などを歴任する一方、国際的なマネジメントセミナーでの講演を世界各国でこなしている
太田 美和子
カリフォルニア大学ロサンゼルス校卒。外資系銀行、通産省外郭団体、ブルーチップ総合研究所を経て2001年に独立。食品小売業を中心とした取材・執筆・講演・セミナー企画などの活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)