子供の頃、心の奥で、実は思っていたけれど、
友だちにも親にも言えなかったような、密やかな悩みが、
そのまんま書かれているようで、ドキッとしました。
「ちびまる子ちゃん」のポジティブな笑いは、
さくらさんが、自分の中のネガティブな部分とも、
ちゃんと向き合った時間を経ているからこそ生まれているんだ、
ということが分かる、貴重な一冊だと思いました。
ナンセンスな中にも、時おり、しみじみしたり、ハッとしたり、
何となくメッセージのようなものが感じられることが、
さくらさんの作品の魅力だと感じていたけど、
その真髄の部分が、この本では書かれているようにも感じました。
ギャグ漫画を書いてきた人として、「笑いのない本を書くべきか迷った」と、
あとがきで明かされていますが、私は、「書いてくれてありがとう!」と思いました。
何気ない、子供の頃の思い出話みたいなんだけど、
たぶん、誰もが、読んでいてギュッと心にくるんじゃないか、と思うような、
忘れちゃいけない、大事なことが沢山書かれている本でした。
この本を「ただの子供の頃の話じゃん」なんて言ってバカにしたりしないことが、
きっと一人の人間として、大切なことのような気がしました。