最初の辺りに書かれていますが、1970年代のアメリカで学生たちがプログラミングをしたりする、というお話です。テレタイプというものが出てきますが、私は実物を見たことがないのでかなり新鮮に感じました。
街の書店に平積みで置かれていたのですが、淡くてツルツルした質感の色合いと、特徴的で尚且つ線が美しい可愛らしい絵柄がまず目を惹きます。二冊同時発売ということで、ほとんど衝動で『なずな先生と神田くん』とこの両方を買って帰りました。
肝心の内容です。初コミックスとなっていますが、全体的に出来上がっているというか巧さを感じます。一見ではついついトレイの可愛らしさに目が行ってしまいがちですが、他のキャラクターもきちんと書き分けが成されていて「みんなかっこいいけど誰が誰なのかわからない」という状態に陥ることはありません。背景もとても丁寧に描かれていますし、読んでいて言葉や仕草がおもしろいです。ユーモアたっぷり、ほわーんとしてキュンと来ます。
ただ、これぞボーイズラブっていう感じはしません。男の子どうしだし、ボーイズラブということに間違いはないのでしょうけれど。キスをするでもなく、付き合うわけでもなく、恋愛まで行ってないけど初恋の一歩手前……みたいな。物語に流れる空気が恋愛恋愛してないので、じれったいとかもじもじ感じたりすることもないです。「あぁ、可愛いな」って思います。
こういう作品が出てくる度にボーイズラブという言葉の奥深さを感じずにはいられません。この出版社から出ている本てどれもこれも間違いなくおもしろい作品ばかりのようにも思います。
余談ですが、空いた頁に描かれている作者の方の経験話や米国についてのトリビアが結構勉強になりました。
それから『なずな先生と神田くん』とこの本を二冊買うと、応募者全員サービスで書き下ろし小冊子が貰えるようです。この話の続きが読めるようなので楽しみです。