ブログを日ごろから読んでいたので予約までして楽しみにしていた本だが、271ページの本書の123ページ以降、すなわち半分以上のページ、が特別対談で占められているというなんとも期待を裏切られる作品。
第一章「おもてなしの経営学」は、ほぼブログと同じ程度の情報量しかない。経営にはおもてなしが重要という主張に対して、同意・反対できるだけの論理が展開されていないため、本として出版するレベルにまで昇華されてないように感じられた。ブログでは、その程度の内容でエントリーしてもいいだろうが、本として出版する以上、もうすこし踏み込んだ考察がほしかった。
続く、第二章「ITビジネス蘊蓄」は第一章との関連が薄く、これを掲載している筆者の意図がわかりかねた。筆者の経験などが語られた内容自体は、興味深いものがあるが、まったくもって「おもてなしの経営学」な話ではない。
第三章の特別対談も同様に、内容としては興味深い。しかし、対談のためのページ数があまりにも多く、ページ稼ぎとしかおもえなかった。
おもてなしの経営学というキーワードによって本書に興味を持たれた方は、本書を買う必要はなく、ブログのエントリーを3つか4つみれば十分である。筆者のIT業界に関する経験・洞察が知れるという程度でしか本書の価値はない。