講談社からのこのシリーズももう3冊です。
おひとり様は主として未婚のアラサー女性を描いた短編シリーズです。
1話完結で様々な独り身の女性が描かれています。
話が短いためと、望んで独り身でいる人が多いためか、派手な大恋愛は
皆無です。そのかわり独り身でも誰かとのつながりがあって本当はひとり
ではないという気づきがあったりとか、恋が実らなくても誰かを好きに
なるって素敵なんだな、っていう切ない充足感とかが描かれており、
ほっこり優しい気持ちになります。
本書はシリーズ3作目ということもあり、男性目線の話や、ふられて未練を
断ち切れない女性、妻帯者と不倫している女性など、今までとはひと味
違うバリエーションが出ています。
個人的には連載開始からのテーマを踏襲している巻頭の三ノ輪さんの話が
一番好きです。地味で消極的で華やかなところがない33歳。年下のバイトに
ときめいちゃうあたりがすごくかわいらしいです。
そしてともすればいい雰囲気になれるのに行かないでと言えずへたり込んじゃう
ところが、すっごく等身大に感じます。そうだよなあ、誰かを好きになる
って、こんなに切なくってでも胸が熱くって、辛いけど幸せな気持ちだった
よなあ、って思いました。
独身だったのもずいぶん前なのでなかなかこういう気持ち思い出せませんが、
小さいけれども確かにあった昔の恋心を思い出しました。
他にも7年つきあった相手にふられた千晴さん、お母さんと同居の渋澤さん、
不倫を精算した並木さんと、いい話がいっぱいです。
地味ですが、ほっとしたい方には性別問わずオススメしたい本です。
最後に本書の内容とは関係ありませんが、Amazonで頼んだらよれた本が
届きました。単行本全てコレクションしている自分にはちょっと残念でした。
本屋で袋に入ったの買えばよかったな…。