著者のバーバラ・クーニー自身の母親をモデルにした物語です。。ニューヨークのブルックリンで暮らす主人公ハティの少女時代の生活が、温かみのあるタッチで描かれています。ドイツ移民である裕福な家族や使用人との生活。ファーロッカウェイにある海辺の別荘で過ごす夏や、親戚一同の集い。ロングアイランドの屋敷での生活や、父が建てたブルックリンのホテルや、大人になっていく姉や兄のこと・・・。時代の変遷のなかで、ハティの絵描きへの憧れがだんだんとしっかりした夢、そして目標へと育っていく様子が実に丁寧に描かれています。著者のバーバラ・クーニー自身もこんな風に、絵本作家への夢を膨らませていたのかな、と想像してしまいました。また、当時の上流階級の生活が色調豊かに描かれていて、ページを繰るのがわくわくしてしまいます。1ページ毎に広がる挿絵は、まるで絵画そのもの。うっとりと見惚れてしまいました。