よく「他校とかどーでもいーから西浦を描くことに専念してほしい」という意見を耳にしますが、私はそれはそれでいいと思っています。
「おおきく振りかぶって」では主人公だけでなく主人公やその周り、親やチームメイトそして主人公のライバルのチームに至って描写されています。ほかの漫画、たとえば「クロスゲーム」だと主人公中心に話が進んでいます。「メジャー」でも2人の主人公(本田と清水)が出てない話はほとんどありません。いえ、確かに主人公は主人公だからそれが中心でも面白いのだけれど、私はその点「おおきく振りかぶって」が面白いと思うのです。
たとえば10巻あたりの埼玉戦では、相手校の市原豊、西浦の花井梓の2人の視点で試合が進んでいきます。あれ?主人公は?三橋は? ・・・あまり出てきません。
10巻では市原と花井の心情についての描写ばかりです。不思議ですね。相手校の投手の気持ちなんてほかの野球漫画では描くことなんてあまりないのに、ここまで詳しく書いているなんて。キャプテンの悩みなんて、主人公にとってカンケーないのに。
これは私の勝手な意見ですが、
この漫画のコンセプトの1つに「野球をしているたくさんの人のそれぞれの気持ち」を描くことがあるのだと思います。
そして16巻でもそのような個所がたくさんあります。
天才榛名へのあこがれ、感心、尊敬、いらだち、嫉妬、挑戦。3人の投手が野球に込める思い。
16巻では西浦が試合に参加していないので今までとは違うように見えると思います。しかし、野球をしている人たちを描くという物語の本質は変わっていません。
また、試合をしていないときの西浦が見られるというお楽しみもあります。今まででは見れなかった西浦の選手たちの設定や会話も面白いですよw(
ちよちゃん可愛すぎますし(
このように16巻は今まで以上に盛りださんです。
「おおきく振りかぶって」はたくさんの要素がある漫画なので、老若男女どなたにもおすすめできるかと思います。
(ちなみに私は10代男です)
しかし、内容が面白かっただけに不満な点もあります。
それはあまりにも発売のペースが遅すぎることです。この漫画はただでさえコマが大きく1話1話がゆっくりなのに15巻の発売から間がありすぎだということです。
(15巻発売と16巻の発売の間は9か月)
話自体が進行遅いのは仕方ないとしても、これはあり得ないのではないでしょうか。この遅さのせいで買うのをやめた方もいるかと思います。
イベントやファンブックやポスターなどなどファンサービスが多い作品だとは思います。しかし、そのせいで遅れが出るのは感心しません・・
ほんとうのファンサービスは何かよく考えてほしい、というのが本音です。両立してほしいなー、と。
いろいろ事情があるのかもしれません。
が、こんなにいい作品なのだからもう少し頑張ってほしいところです。
これからの期待も込めて★4つ。