私は食べることが大好き.学者と料理家,違う領域のスペシャリストが対談したら,「おいしい」という秘密についてどんな新しい世界が広がるのかしら,と,とても期待して買ったのですが・・・・・・
正直,がっかりしました.全体にわたって,伏木亨が飯島奈美にレクチャーする,といった雰囲気で,相手は飯島奈美でなくても,ちょっと気のきいたインタビュアーでもよかったのではないでしょうか.対談形式で書かれたものを読む限り,伏木亨が終始自分の言いたいことばかりを主張し,飯島奈美が自分の経験から提案する合いの手をほとんど拾わない.本書のテーマが「おいしさの秘密」であるなら,むしろ「絶対的なおいしさ」というこだわりを持っている飯島奈美を主導とし,彼女の感じていることを伏木亨が自分の学術的知識をもって解説する,という関係が正解ではないのかと思いました.
伏木亨の主張自体はそこまで悪くないので,彼の講義を読みたい人はどうぞ.