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この体裁のものに専門書的内容を期待するのが間違っていたかもしれないが、資料のつぎはぎである本文はまだしも、参考文献に、ある最も優れた研究書がないのには驚きを通り越して呆れてしまった。エウジェニア・サルツァ・プリーナ・リコッティ著、 武谷 なおみ訳『古代ローマの饗宴』(平凡社)だ。これは古代ローマのレシピについての元祖的研究書で、大部でもあり、自ら実際に調理したレシピも載っているほどの労作。これを参考にしないで書けたとは信じがたいし、また、まさか古代ローマの料理をテーマにして本を書くのにこの本の存在を知らないとしたら、本を書く資格などないのだが、本当にどういうことなのだろう。疑問ばかりが残った。