自分で読むなら:小学高学年から
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呪われたものを滅ぼすわけではなく、受け止め、そして、忘れず、生きるみちを選んだ少年たち。その少年たちを見守る大人達。彼らは、時に不器用で、自ら傷つきながら、それでも、前に進んでいく。この物語に「悪」は存在しない。すべては、人から生まれる。そして、人に癒される。
物語全体は、暗く、重苦しい雰囲気があるのに、読後は大変爽やかだ。
「勇気の出る本」を3冊読んだくらいの勇気をもらえた。
音羽や憲平の姿を見て、「わたしもがんばろう」と、思える。
これだから、小説が好きで、やめられない。
この小説を小学生、もしくは中学生の早いうちに読むと、確実に、歴史や古典に強くなるような気がする。平安時代の歴史を学びながら「ああ、これ、えんの松原にあったぞ」と、思いながらにやりとする。テストで「内侍」「女童」の読みを問われることもある。なんども、ルビつきで出てきたから、楽勝だ。非常に便利だ。
漠然とした、平安時代の背景を、この本を読んで掴んでおくだけで、古典もずいぶん楽になるだろう。
参考書二冊分くらい?
「楽しくてためになる」一石二鳥だ。
音羽丸や憲平と同じ年頃の少年少女に読んでほしい。「子供だから」こそ、強く共感でき、パワーを分けてもらえる。美しい世界にのめりこみ、ハラハラドキドキすることができると、思うからだ。
主人公達より少し年上になった人たちが、この本を読めば、「大人だから」こそ感じられる感動があるだろう。大人達の優しさや、世界の無情さ。そして、音羽や憲平の勇気と希望がもたらしてくれる答え。
「大人でも楽しめる児童書」という言い方は、好きではない。大人が良いと思わないものを、繊細な子供の感性が、良いと思えるはずがないからだ。面白い物に大人も子供もない。
時が経つごとに、違った感動を与えてくれる本だと、わたしは思う。
これほどに質の高い本を、一人でも多くの人に、読んで欲しい。
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