この本も
般若心経・金剛般若経 (岩波文庫) 、または、
般若心経・金剛般若経 (ワイド版岩波文庫)を、元に、自分の考えを織り交ぜながら般若心経を「笑い飯哲夫流」に説明しています。下敷きとなっている「般若心経・金剛般若経_岩波文庫」は、翻訳者の主観が入らないような配慮がされていて、自分で読み解くための素材を提供してくれています。 ですから、著者のしゃらくさい人生観などどうでもいいという方は「般若心経・金剛般若経_岩波文庫」を読まれるといいでしょう。
笑い飯哲のいいところは、この本の119ページにあります。そこを引用しますと、
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なんで自分の存在にこだわるんや、自分の考えも体もひとりだけの所有物やと思わんと、自分も他人も草木もゴミも、全体が液状にドロドロしてて、ただ偶然、ドロドロしてる中のここからここまでの部分が自分となって現れてるだけやねんで、そしたら全部は繋がってて、自分だけの所有物なんか何もなく、すべてはみんなの所有物になる、そしたら他人に与えることも、何ら嫌なことではない、それで「慈悲」の心がうまれるんやで、という感じだと思います。
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ここの部分はいいですね。しゃらくさいなんて思えません。素晴らしいと思います。
この中で言っている『全体が液状にドロドロしてるもの』というのが、「空(くう)」と呼ばれているものです。「空(くう)」は般若心経の中心となる考え方ですが、これは本当は仏教だけのものではなく、宇宙の普遍的な「情報物理の原理」を表す時に出て来るものです。そのことを実に明確に正確に表現した本がただ1冊だけあります。岩男潔著「
般若心経物語」です。この本のレビューにも、「正確・明確さはピカイチ」です、というのがありました。
本当の般若心経を知ろうと思えば、この「
般若心経物語」、と、「
般若心経・金剛般若経 (岩波文庫)」は欠かせません。ぜひ、これらの本も読まれることをお薦めします。なお、「般若心経・金剛般若経 (岩波文庫)」の翻訳者は東大のインド哲学科の中村元先生と紀野一義先生(師弟)ですが、「般若心経物語」の著者、岩男潔は紀野一義先生の弟子であるようです。(本人は人間が立派でないので弟子を名乗れないと書いていますが)