世界観としては、人間とは別種の生物としての”魔女”と魔法を使役することが出来る”魔女”との2種に”魔女”という存在が定義されています。”魔女”がいるということ以外は現実と変わりはありません。ただし、”魔女”は絶滅危惧種。
主人公の文哉が友人のリョータと”魔女”探しをしていた途中で鏡の中にいた、魔法が使える”魔女”のミラと出会い、一人暮らしをしていた文哉が彼女を預かることになって・・・という具合に話は進みます。
見た目小学生のミラは始めのうちは日本語の受け答えさえ怪しく、さらに”魔女”にも関わらず魔法が苦手。そのおかげで文哉はとんだ被害をこうむります。数学、水泳はなぜか得意だが漢字はまったく読めません。純真で無垢なキャラで文哉に絶対の信頼を置いています。
文哉はわりとシニカルなキャラで、彼の一人称で物語が進みます。文哉と各キャラとの掛け合いにはくすりとさせられるでしょう。自分を1人置いて、”魔女”探しに出かけた父親を嫌っていましたが、ミラとのやりとりで自分の中にあった寂しさを自覚します。
あとは熱血なリョータに、毒舌高慢お嬢様の茉莉、後半から加わる七篠が主な登場人物といったところです。
物語としては、ああ、ここであの設定が生きてくるのか、とか、この小道具がこういうところで出てくるのね・・・と思わぬところに伏線があり、それらが上手くまとまっていると感じられました。
200Pくらいから話の雰囲気ががらっと変わってきて、そこからクライマックスまではノンストップです。
総評として、各キャラもこんなやついねぇよと思うようなのはおらず、文哉がミラをあっさり受け入れたところなどはいかにもラノベっぽかったですけども、それほどこじつけ感は感じませんでした。文章も読みやすかったです。
ただ一つ気になるのは文哉、リョータ、茉莉の3人はあのラストのあと一日後くらいに確実に殺されるんじゃないかと・・・顔も名前も割れてるので。まあ、この作品がシリーズ物なら杞憂なんでしょうけどね。
長文失礼しました。