19世紀末、オーストリア・ハンガリー国の皇太子ルドルフと、男爵令嬢マリーとの悲劇的な恋を描いた作品です。当時大スキャンダルになった事件を扱った映画。
エリザベートの息子であるルドルフは、幼少期に厳格な祖母ゾフィーの監督の元に育てられ、肉親からの愛情が欠落した男性でした。
父の皇帝フランツとも、面会や話をすることでさえ、48時間待ちというシーンに彼の孤独と苦悩がよく表れています。
愛情の伴わない政略結婚を強いられた上、自虐的で酒と女に溺れる日々に出会ったのが、男爵令嬢のマリー。
厭世的で複雑な性格のルドルフ皇太子役S・ボワイエの、少しニヒルで冷酷さを秘めた二枚目ぶりに驚きました。マリー役のD・ダリューも美しかったです。バレエ劇場でのダリューの衣装と、彼女の美しさに目を見張りました。
二人の出会いのシーンも、マリーの清純さに心を打だれました。
密かに宮廷内に招いたもののマリーのあまりの清らかさに、手を出すことのできないルドルフ。
このシーンも良かったです。
まるで雪だるまがころがるように、艶やかな舞踏会のシーンから一気にラストの悲劇まで、見る者をひきこんでいきます。
古いモノクロームの映画ですがラストシーンまで、美しい作品でした。