インディアンサマー・・・、晩秋から初冬にかけての小春日和のこと。
心臓に不治の病を抱えて生きているタクシードライバーのウンソルと幼い頃アメリカに養女に出され両親を探す為ソウルに戻ったメイ。空港で客待ちをしていたウンソルは、発作を起こし咄嗟にメイの手を掴む。ここからウンソルとメイの奇跡のドラマが始まる。と言ってもそこで運命の出会いを二人が感じるわけではないし、彼らの恋愛が中心に話が流れて行くわけではなく‘うさぎ’と‘リザード’捜しの中で二人の心が絡み合って解け合ってラストに向かって行くお話。
ノーギャラでなおかつ、アンダーグランド発信の映画出演のソンユリさん。笑いながら「事務所の事情で」とインタビューで答えておられましたが、多分この映画の評価が彼女のこれからに影響を与えるのかな〜と思ったりしています。
ソンユリさんの作品の主題、製作者の意図を伝える能力の高さがとても好きです。演技力について色々言われたりしていましたが、今回のこの作品でそれは完全に払拭された筈です。彼女の表現方法はストレートな感じではなくオブラートに包んで主題をこちらに投げかけてくるのです。だから、ストレートじゃない分物足りなさを感じるのですが後からオブラートが解けて心に響いてくるのです。
ラストシーンがとても良い。ふたりの心模様を象徴するかのようなほのぼのとしたシーン。まるで、インディアンサマーのような日だ。ラストのスットプモーションのソンユリさんを見た時やはりこの作品は彼女でないとだめだと思いました。