本書、企画と実際の作品が違ってしまったのではないでしょうか。
そんな風な感想を持ちました。
タイトルから察知するに実際にいわくつきの土地や物件を取材して、
実録怪談を書き下ろすという企画だったのかなと。
実際には土地や建物にまつわる実録怪談ですが、
どれも匿名で、
従来の実録もの枠を超えたものではありません。
途中、途中に写真と単文が入り込んでいますが、
作者の前書きにもあるとおり、
慌ただしく取材したらしく、
ご苦労が忍ばれます。
さてそういう一冊ですが、
内容は楽しめました。
福沢さんの淡々として、腰の低い語り口、テイストは今回も健在です。
落書きに質問すると返事があり、という「トンネルの落書き」、
一種のファンジーである「ビル街の草原」、
スケールが大きな「ゆきちゃん」が面白かったですね。
タイトルに期待大だったので、
そこでマイナス1。