なぜ、という思いが強く残った。
この本に、著者が考える『なぜ?』が書いていないのが少し残念だった。
ただ、書いてあることに、いちいち納得してしまう本だった。
題名を読んだ時には、『昔はよかった!』などと書いてあるのかと思ったが、さにあらず。
自分の思う通りになんていくことがない、どんなに「いやな世の中」でも、人は生きていくしかない。
ただ、淡々と・・・
世の中の中心が自分であると考える「自分様」が多くなり、「与えてもらう」ことばかり考えている。
「自分様」は、人に与えることなど考えてもいない。
人々は、オリンピックを見ては、「感動」を与えてもらい、スポーツ選手は、子供に勇気を与えると言って、施設を訪れ、子供たちから「元気」を与えてもらう。
確かにそうかもしれない。
俺自身、電車の中で誰かに席を譲ったときに「ありがとう」の一言がなかったら、少しムッとするだろう。
「それは、礼儀だろ!!」
という人がいるかもしれないが、自分が与えることで満足できるならば、見返りは不要なはずである。
やはり、席を譲る代わりに、何かを求めているのだろう。
生きていくのに必要なものなんて、そう多くはないはず。
けれど、目にするもの、手に取るものが、なんとなく欲しくなってしまう自分がいる。
ワーズワースが言ったという。
「plain living and hing thinking.(低く暮らし、高く思う)」
そんな風に、多くを望まず、つつましく生きていくことができたらと思う。