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いまを生きるちから (角川文庫)
 
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いまを生きるちから (角川文庫) [文庫]

五木 寛之
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

なぜ、日本にはこれほど自殺者が多いのか。古今の日本人の名言を引きながら、我々はどう生きるべきか、苦しみ悲しみをどう受け止めるべきかを探る。

内容(「BOOK」データベースより)

人間の生きる道は、ほぼ1つだ。生まれて、生活し、病んで老い、やがて死ぬ。人が生きる道に変りはないが、時代に応じてその歩き方は変る。21世紀、頂点を極めた現代文明は、ゆっくり下山に向かう過程にある。ならば、「いま」をどう生きるか。「過去の智恵」でも、「未来の希望」でもなく、心にある感情をつぶさに見る。世の激変に、ため息ばかりついている著者が、人々が忘れ去った「情」と「悲」に、生命のちからを見いだした一冊。

登録情報

  • 文庫: 227ページ
  • 出版社: 角川グループパブリッシング (2008/12/25)
  • ISBN-10: 404129438X
  • ISBN-13: 978-4041294383
  • 発売日: 2008/12/25
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 宣長さん トップ50レビュアー
形式:単行本
 本書は語りを活字化したもので、丁寧体の文章表現である。その語り口は、心の奥に浸透してくるような優しさ、含蓄の深さがあり、多くの五木フアンの源泉のようなものになっている。

 いま、この時代を生き抜く力を、どう取りもどせばいいのか、かけがえのない生命の重さを共に考え直そうではないか、という訴えかけが原点になっている。

 泣かなくなった日本人…親鸞は和讃集で「人びとよ、悲しんで泣け」と言っている。慈父悲母…父の励まし〈慈〉の言葉ももさることながら、母の慰め〈悲〉の涙に、傷ついた子の心は癒される。言葉を尽くして説得するのではなく、ただ黙ってその痛みや苦しみに同調(シンクロ)する〈悲〉の感情が大切である。情を排除した戦後日本に問題がある。

 これからは、すべての命を尊ぶ心の豊かさが大切であり、人間中心主義から生命中心主義へ向かう必要がある。「縁なき衆生」こそ大事に、「乾いた社会」がもたらすのは、「乾いた人間関係」にすぎない。

「青い鳥」の意外な結末、つかめなかった「坂の上の雲」…人の世の切なさ・悲哀、それもまた人生の真実として認めねばならない。

 日本人が劣等感にしていた「神仏混交=信仰上のあいまいさ」をひとつの豊かな感性として、アニミズム(何物にも魂)も大切に、21世紀を、寛容による他者との共生に生きなければならない。

 乾いた心にそそぐ旱天の慈雨のような内容の一書である(雅)
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mocobaka VINE™ メンバー
形式:単行本
 本書では、日本人の原点に返ることで、現在の日本が抱えている問題点の解決策を提示している。湿式から乾式への変化、アニミズムの喪失、南九州での浄土真宗の迫害という隠れた日本史、何かと批判されがちな日本人の宗教観に注目した後で、“悲”が必ずしも悪いことではないこと、悲しい時はとことん悲しむことで光が見えてくること、そして多宗教という考え方が21世紀の世界を救うのではないかという自説を述べている。

 五木氏の著書を読むと、他の作家とは異なるモノを手に入れているような気がして仕方がなかった。それであるが故に、私は5年前から五木氏のファンになり、現在に至る。単なる読み易さではない。その奥には何かがある−

 このように、私は漠然とではあるが5年間も思い続けていた。しかし、昨日読破した本を通じてNHKのテキスト(「NHK人間講座」。タイトルは同じ。所有済)を読み返し、遂に5年間思い続けていた何かを見つけることができた。それは、“水”だったのである。

 私は、自分では幸福な人生を歩んでいると考えている。しかし、世の中は世知辛くなる一方であり、好む好まざるに関係なく悲しいニュースが情報洪水として私の五感を刺激する。そのため、知らない間に私の心は乾いてしまい、少しずつではあるが感情を持たなくなってしまう。そんな乾いた心に“水”を与えてくれるのが、五木氏の著書なのである。

 五木氏の著書に出会わなければ、私も乾いた心になってしまい、生きることの幸せを知ることができなかったかもしれない。しかし、五木氏の存在を知り、趣味が読書だったことも幸いした。その結果、現在は“湿式”と“乾式”を上手く両立させ、幸せな人生を歩んでいる。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By マキ
形式:文庫
周りからは「いつも明るくて前向きで笑顔が似合う女性」と言われ続けていながらも、実は「本当の自分はそんなんじゃない」と無理して生きているあなたに是非手にとって読んでもらいたい一冊。
 なぜ「明るくて前向きで笑っている」ことが他人からはよく見られるのか?いわゆる「マイナス思考」で「弱虫」で「おとなしい」人は悪いのか?その根底にあるものが「いまを生きるちから」なのです。
 若い頃に戦争を経験し、人間の持つ本来の感情を根源として生きている五木寛之だからこそ描ける人生観を、読者と一体になって語りかけるそんな本なのです。
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