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いまを生きるための思想キーワード (講談社現代新書)
 
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いまを生きるための思想キーワード (講談社現代新書) [新書]

仲正 昌樹
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

思想・哲学の入門書を書かせたら、この人、仲正教授の最新作。
法・経済・哲学・生命・倫理など様々な分野に通暁し、人間とその存在に真摯に向き合ってきた教授が、正義・善・決断主義・暴力・アーキテクチャ・カルトなど政治哲学・倫理学系の21のキーワードを端緒に、「生きる」ことへの根元的問いを発する。多感な高校生にも理解できる平易な語り口で深いテーマを仲正教授ならではの独自の視点で展開する。「待ってました」の好著、「思想」入門書の決定版である。

内容(「BOOK」データベースより)

高校生もわかる「思想」入門。政治哲学・倫理学系21のことば。

登録情報

  • 新書: 200ページ
  • 出版社: 講談社 (2011/11/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062881349
  • ISBN-13: 978-4062881340
  • 発売日: 2011/11/18
  • 商品の寸法: 17 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 五島雅 VINE™ メンバー
 筆者の選んだ言葉は21しかなく、これで現代の政治思想倫理の用語を網羅するのはさすがに無理だが、筆者がどのようにこれらの言葉を解釈しているか、参考になる点が多々あった。用語相互の関連も折に触れ指摘されており、全体としてのまとまりも良い。 以下評者メモ
 
正義:(西洋)哲学で使われる場合は、ある基準があり、それにかなっていることが正義であり、いわゆる「正義の味方」的価値観を持ってはいない

善:「正義」と同様に前提をたてて定義するもの。「究極(共通)の善」的検討は慎重にすべき

承認:私が「主体」になるためには、相互に「承認」し、それに基づく「関係性+習慣+ルール」により成立する「人倫(ヘーゲル:家族、市民社会、国家など)」が必要

労働:新しい物を作りだすもの、スミス・マルクスによる労働論、前記「承認」のための労働など多用な論点がある

所有:労働=所有、所有の範囲(自分の体)、電子的著作物の問題(レッシグ)

共感:相手の立場に身を置く困難さ、「共感」できる他者とできない他者への態度を如何にするか

責任:責任をとれる主体とは?

自由意志:自由意志を持った行為とは?

自己決定/自己責任:自己決定すべき問題とは?自己決定できる選択の余地とは?

心の問題:「心の問題」の範囲は?犯罪責任を問える場合は?

ケア:正義=権利論ではカバーできない範囲(医療、福祉、犯罪支援など)での活用、フェミニズムからの論点

QOL:医療問題(IC、末期治療判断)からの視点

動物化:ヘーゲル→コジェーヴ→東 コミュニケーション能力を喪失(人間性の喪失)した自然ままの状態(欲望のままに動く)

歴史の終焉:コジェーブ→フクヤマ(イデオロギー闘争の終焉) リオタール(歴史=大きな物語の終焉)

二項対立:(評者には筆者が一番力が入っている項目のように思う)デリダ(二項対立の不毛さ) しかし論点を明確化する等使いようはある

決断主義:シュミット(自由主義より民主主義、敵か味方か) 先行きの不透明感→思考停止 小泉(橋下)

暴力:権力のもつ暴力(国家) 権力のない暴力(暴力団)

アーキテクチュア:レッシグ(法 市場 社会規範 アーキテクチュア)社会に仕組まれた規制装置 無意識にルールを守らざるをえない仕組み

カルト:カルト→既成宗教批判 セクト→新宗教 マインドコントロール幻想 もともとは祭祀儀礼一般の意

イマジナリーな領域への権利:自己の再創造 ラカンの想像界 コーネル(自己決定できない問題を他者の援助で解決)

人間:教養の終焉 歴史の終焉→人間の終焉 フーコー「言葉と物」(言説の連結機能としての人間の終焉) 生命工学の発達による人間の境界線のあいまい化

 
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4 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
正義、善、労働、所有、共感、責任、自由意志など、私たちが日常生活で何気なく用いている概念が、実はいかに疑わしく、また時にはなはだしくいかがわしいものであるかを説得力を持って明らかにしていく。本書のどこにも正解は示されていない。むしろたった一つの正解を求めようとする行為が孕む危険性を見事に暴き出しているとも言えるだろう。
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