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いまも、君を想う
 
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いまも、君を想う [単行本]

川本 三郎
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

三十余年の結婚生活、そして、足掛け三年となる闘病…。家内あっての自分だった。七歳も下の君が癌でこんなにも早く逝ってしまうとは。文芸・映画評論の第一人者が愛惜を綴る、感泣落涙の追想記。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

川本 三郎
昭和19年(1944)、東京生まれ。東京大学法学部卒。朝日新聞社記者を経て、フリーとなり、文学、映画、都市を中心とした評論やエッセイ、翻訳など幅広い執筆活動で知られる。『大正幻影』でサントリー学芸賞、『荷風と東京』で読売文学賞、『林芙美子の昭和』で桑原武夫学芸賞と毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 158ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/05)
  • ISBN-10: 4103776048
  • ISBN-13: 978-4103776048
  • 発売日: 2010/05
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yukkiebeer #1殿堂 トップ50レビュアー
形式:単行本
 映画や文学などの評論で知られる著者が、30年以上も連れ添った妻を亡くしたのが2年前。その妻との、今思えばささやかで穏やかだった日々のかけらの数々を綴った一冊です。

 妻との暮らしの回顧録と聞いて思い浮かぶのは、妻との出会いから別れまでを時系列に沿って描いた書というものですが、これは真に著者が、あの頃はこうだった、このときはこんなだったと、記憶のおもむくままに思い出してはそっと筆をあてていくといった構成になっています。思い出のコラージュです。
 時系列にそって冷静沈着に拵え上げたという書ではないだけに、著者自身のたゆたう胸の内に読む側の心も重なって、恵子夫人との日々を追体験することになり、著者の悲しみが一層胸に染みる思いがしました。

 それにしても著者の「マイ・バック・ページ―ある60年代の物語」を以前読んだ時に恵子夫人のことは書かれていなかったように思います。あの事件によって逮捕され、朝日新聞社を解雇された著者を、結婚前の夫人が凛として支え続けていたとは。苦い事件を経験した著者が後に文筆業で生計を立てるに至ったのも夫人の精神的な支えがあったればこそだったというわけです。

 ロシア人画家イワン・クラムスコイの「忘れえぬ女(ひと)」にまつわる著者と夫人の思い出に強い共感を覚えました。私も著者同様に渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムの展覧会であの作品の前でしばらく佇んだものです。
 そう、そんな絵画作品や、街並みや、映画の中に、長年一緒に歩いた人の思い出が刻まれている。そういう記憶を持てる者は、確かに最愛の人を失うのは心砕かれる体験ではあるものの、やはり幸せであるというべきなのかもしれません。
このレビューは参考になりましたか?
21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mozartfan トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
私が川本夫妻にお会いしたのは1976年頃です。川本恵子さんが亡くなられたことは雑誌『yom yom』で初めて知りました。プライベートなことを書かないという川本さんの姿勢で恵子さんの病気のこともまったく知りませんでした。連載をまとめたこの本は川本さんの喪失感がひしひしと感じられる追想記です。『困ります、ファインマンさん』(岩波書店)でのファインマンの妻アーリーンも感動的な例でしたが、本作は死者を追悼するために幸福だったときの思い出を綴っていて、哀切きわまりない。
そして、恵子さんが緑地と電車を黙って見ていて突然、静かに泣いたという場面では涙があふれました。肉親の最期を見る者へのシンパシーで普遍的な作品です。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
著者と年代が近いせいか、共感できる部分が多かった。
なにより、50代半ばの妻を亡くしたという経験を共有して
いるので、大げさでなく、淡々とした筆致の中に妻を回想
する姿勢に共感した。

がん患者を家族に持って向き合ったことのある人にしか
判らない部分も自分の経験と照らして、「やはりそうなのか」と・・・

医者は簡単に余命宣告をするが、言われた家族にとっては
それを本人に告げる勇気はない。私もそうだった。
亡き妻に捧げた最高の贈り物を書物として残せた著者は幸せ
だと思う。

熟年世代に入っている多くのカップルに読んでほしいと
素直に思えた。
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