キリスト教の中にあってカトリック、プロテスタントを問わずスピリチュアリティー(霊性)について大きな影響を与えてきたヘンリー・ナーウェン(ナウエン)の代表的著作。
もともとカトリックの学徒神父としてエリートの道を進み、ハーバード大学教授にまで上り詰めたナーウェンが、心身障害者と共に暮らす共同体ラルシュの主宰者であるジャン・バニエらとの出会いの中で、スピリチュアルな人間の豊かさに勇気づけられ、大学教授の椅子を捨てて、ラルシュ共同体に居を移し、その中で黙想の生活を送っていく。
その黙想の生活の中で気づかされた事柄を記していったのが、ヘンリー・ナーウェンの著作の数々となる。
「いま、ここに生きる」の中で、ナーウェンは現代人の置かれた精神的な問題点、すなわち「いま」と「ここに」生きることの難しい人間に対して優しい眼差しを向けながら、一方でそこから人間性とコミュニティーの回復への希望を語っていく。
欧米で彼の著作にクリスチャン以外にも多く読者がいるように、キリスト教信仰を持たない人にとっても多くのスピリチュアルな生活のヒントを得られる良書。ちょっと落ち込んだとき、少しほっとしたい方にお勧めする。