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いま〈アジア〉をどう語るか
 
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いま〈アジア〉をどう語るか [単行本(ソフトカバー)]

有馬 学 , 松本 健一 , 中島 岳志 , 劉 傑 , 李 成市
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,995 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

非在のアジア? 過去の歴史と現在の視点とのズレから、一種類の語り方では認識できない「アジア」という枠組みをめぐって、日・中・韓の研究者がそれぞれの「アジア」を表現する。本書では、いまや何の前提もなしにアジアを語ることはできないという現状を認識したうえで今後の課題を示す。

著者について

有馬学 九州大学名誉教授。著書に『日本の近代(4)「国際化」の中の帝国日本』、『日本の歴史(23)帝国の昭和』など。
松本健一 評論家、麗澤大学比較文明研究センター所長。著書に『近代アジア精神史の試み』(アジア太平洋賞)、『日本の近代(1)開国・維新』(吉田茂賞)、『評伝 北一輝』(司馬遼太郎賞・毎日出版文化賞)、『竹内好論』など。
中島岳志 北海道大学公共政策大学院准教授。著書に『中村屋のボース』(大佛次郎論壇賞)、『ナショナリズムと宗教─現代インドのヒンドゥー・ナショナリズム運動』、『中島岳志的アジア対談』など。
劉傑 早稲田大学社会科学総合学術院教授。著書に『日中戦争下の外交』(大平正芳記念賞)、『中国人の歴史観』など。
李成市 早稲田大学文学学術院教授。著書に『古代東アジアの民族と国家』『東アジアの王権と交易』『東アジア文化圏の形成』など。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 204ページ
  • 出版社: 弦書房 (2011/10/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4863290640
  • ISBN-13: 978-4863290648
  • 発売日: 2011/10/17
  • 商品の寸法: 18.8 x 13 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 598,276位 (本のベストセラーを見る)
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By 浦辺 登 VINE™ メンバー
 本書は2009年12月、アジアの玄関口福岡で開催された「福岡国際シンポジュウム」で講演した有馬学、松本健一、中島岳史、劉傑、李成市のアジアを考察する内容となっている。
 この中で面白いのは中島岳史氏の話である。氏の著作である『中村屋のボース』において玄洋社には思想が無いと切り捨てたが、講演の中では玄洋社に対して批判のトーンが下がっている。場所が玄洋社を生みだした福岡ということもあるのだろうが、どこかで玄洋社の「心情的アジア主義」を思想として形成しようという変化を感じる。氏は東京裁判史観で歴史を学んできたと思うが、その戦争裁判史観による歴史が欧米の帝国主義による捏造であることに徐々に気付いてきたのではと思った。
 今でも、玄洋社は朝鮮半島、大陸を侵略した軍部の手先と信じ込んでいる学者が多いが、丹念に史実を拾い上げて行けば真逆にあったことがわかる。東京裁判史観では朝鮮半島の植民地化を進めた玄洋社として理解されているが、反対に玄洋社が辛亥革命という大陸の独立を支援した事実との乖離は解説されていない。
 いずれにしても、中島氏が「なぜ、宮崎滔天は岡倉天心と出会わなかったのか」「なぜ、内田良平は幸徳秋水と出会わなかったのか」ということを述べていることに、思想という系統だった理論の存在を希求する変化に驚くばかりだった。中島氏がよく口にされる「心情的アジア主義」、これこそ、東洋思想の根本なのではと思うが。
 また、陸羯南というジャーナリストの名前が中島氏から出てきたが、この陸と玄洋社の関係、孫文の秘書を務めた山田純三郎と陸との結びつきから心情的アジア主義を解明していくとダイナミックな理論に展開するのだが。
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世界経済の中で、ともすれば「弱者」としてとらえられてきた<アジア>を、「いま」僕たちは、どのように考えるべきでしょうか。この難しいテーマについて、5人の識者がシンポジウムで意見を交わした講義録が、本書です。

アジアを「枠組」として考えるとき、そこには統一された理念が必要であるという指摘は、実に最もです。ヨーロッパは、これを「民主」としているとするなら、アジアは・・・。

歴史的に、アジアには宗教戦争がありませんでした。これを、複数の神々の「共生」と呼べるなら、アジアをつらぬく理念は「共生」とすることができるのではないか、という本書の提案は、説得力があるように感じます。

歴史が過去との対話であるとするならば、アジア各国が、どの時点の過去によって対話をしようとしているのかすら、いまは共有されていません。対話の軸とすべき過去を共有し、それぞれが勝手にアジアについて語っているという状態から抜け出すことが、はじめの一歩ではないかという視点が、個人的にはとても重要だと思いました。

すべての日本企業にとって、アジアへの進出が避けられない時代に突入しつつある今こそ、広く読まれるべき1冊だと思います。
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