無口で強い津軽訛りがコンプレックス。高校へ入学したての少女が、いきなり何をとち狂ったのか自分を変えるために選んだバイト先は・・・まあ普通に考えたら親は反対するであろうメイド喫茶である。(本編ではメイドカフェと呼称)
人と普通に話せるようになりたいという願望にメイド服を着てみたいという欲望がが招いた結果、この先に巻き起こる様々なアクシデントを本人は予想だにしていなかっただろう。
高校1年になりたてといえば、まだまだ人生経験も社会勉強もこれから積んでいく年頃。そんな少女がいきなり田舎から県庁所在地の駅前にあるメイド喫茶でアルバイトを始める。
来る客と言えばご察しのとおりの人たち。個性的な先輩メイドや優しい店長。そして海獣に比喩されるがごとく太った中年のトド親父オーナー。
主人公の少女「いと」が高校受験を理由にやめてしまった津軽三味線はいつ話に登場するんだろうとか。ネイティブ津軽衆である私でも聞き取れないほどの津軽弁ってどんなレベルなのだ?とか想像させられたり。「いとみち」って「いと」の「進む道(人生的な意味の道)」ではなく、そういう意味だったんだー!という感動があったり。お店が大変なことに巻き込まれてしまったシーンで、このあとどうなるんだろうとかドキドキさせられたり・・・これ以上書くとネタバレになるので、読んでみてのお楽しみ。
ライトノベル程度のボリュームなので3〜4時間もあれば読み終えられるお話。後半がちょっと急ぎすぎだったり、展開はそのままでもいいからもうちょっと濃くして欲しかったという希望を込めて☆4つで。
メイド服を着て津軽三味線を持った少女が表紙の本を書店で買う勇気の無い方はAmazonで買いましょう。こういう小説もアリだよね。と思わされた作品でした。ちなみに本作の中では津軽弁の後に説明的な補足や文章の流れがあるので津軽弁(青森県の西側半分)と方言が近い秋田・北海道の方はスラスラと読めるかも知れません。ちなみに私は庄内(山形県)の友人から勧められました。たぶん、標準語しか分からなくても楽しめる作品だと思います。その友人からはこの著者の「金曜のバカ」も勧められていますので今度注文するときに一緒にポチるでしょう。