著者は「日本の国家衰退の根本原因」を
政策の大転換が必要になった90年代以降も官僚依存政治が行われ
世界の変化に即応できず
規制による非効率が続き
中央集権体制で地方が疲弊し
税金が無駄に浪費されたことにあると見る。
「みんなの党の成長戦略では、名目4%成長で、
10年後に750兆円のGDPを達成することを目標にして」おり
そのためには「市場を通した民間投資によって、
国民所得を増加させていくべきであって、
市場を無視した所得再配分政策の欠陥は、
旧ソ連の経済政策の失敗を見ても明らか」。
「公務員の給与は約30兆円。
1割節約しただけでも約3兆円、
消費税1%分よりも多い」
「2割節約できたら、約6兆円」
「増税の前にまずやるべきことがある」との所論は至当。
そして先ず隗よりということで衆参それぞれ180及び142議席削減と
将来的には一院制実現のための改憲を主張。
「このときに大事なことは、選挙制度」
「選挙制度は、できるだけ国民の意思が議会に反映される制度が必要」
「政党を選ぶという選挙制度が、いちばん妥当」であるとして
「小選挙区制より比例代表制」を選好。
「アジェンダの実現こそが目的なのであって、自分で権力の頂点に立たなくてもいい」
という姿勢は実に清冽である。
但し小沢一郎批判には何点か反論。
10年参院選の4日後に国戦局構想放棄と国戦室縮小を打ち出したのは
初代国戦相だったが在任中存在感を示せなかった菅総理その人である。
菅は自著で国戦局を
「内閣の中にまた内閣があるようなものにもなりかねない」
と懸念する等
元々国戦局軽視の趣きがあった。
政権移行チームについても
総選挙を大勝に導いた小沢の影響力を抑えるための反小沢派による画策に過ぎず
まず幹事長と官房長官を決定し
そこから政権の陣容を組み立てるという
従来型のやり方こそがどの党の政権でも有効な王道の人事である。
また党による陳情の一括処理システム導入の最大の狙いは
「霞が関支配の解体」であった。