オーストラリアの女流絵本作家ピンヤタロさんの作品を日本の有名な詩人の俵万智さんが訳された幸せな親子愛の絵本です。この絵本の帯に書かれた俵万智さんの言葉「訳しながら、何度も息子を抱きしめたくなりました。」を読んで、作者に深く共感しながら訳されたのだなと万智さんの母性愛の思いが心に伝わって来ました。
森の中でこぐまのオリがおかあさんに「おかあさんは、いつまでぼくのおかあさんなの?」と聞きました。「いつまでもよ」と答えたおかあさんにオリは「いつまでもって、どんなかんじ?」と更に聞くのでした。
「いつまでも」は「永遠に」や「ALWAYS」と同じ意味で、また未来をも表していますよね。それはだからある意味では先の見えない不確かで曖昧な物で考え方によっては不安な思いにもさせられますが、でも親子がそこに一緒にいれば不安な思いは一瞬の内にかき消されポジティヴな温かい気持ちになって希望に溢れる未来がどこまでも続いて行くような幸せな感情で心が満たされるのですね。この絵本は遠くの空を眺めるロマンチックな気分や自然の中でのんびりと風物を愛でる楽しさを詩的に、でも全く難しくはなくごく素直に表現していて読む者の心を温かくしてくれます。やっぱり幼い息子さんをお持ちのお母さんが一緒に読むのにふさわしいとても優しい良い絵本だと思いますのでぜひお奨め致します。