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「人は忘れられたときに本当に死ぬ。だからキミは決して死にはしない。」
本書「いつでも会える」を読み終わったときに感じたのは、これはあの墓標の言葉が意味することを形をかえて提示した本だなということです。自分にとってかけがえのない人とは、小さな想い出のかけらの積み重ねで出来ていると私は強く思うのです。その人の肌のぬくもりや香り、特徴のある声…。
やがてその人がこの世から消え去ってしまっても、自分の心の引き出しをそっと開けて、その中に整理もされぬままうずたかく積もった記憶の断片を、両手ですくい上げる。こうすることでその人をいつも蘇らせることができる。
大切な人の限りある命がついえた時に、私たちは激しく動揺し、自然の摂理の理不尽さに対して強い憤りすら感じてしまうことでしょう。あまりの悲しみに打ちひしがれて二度と立ち上がれないと絶望感にさいなまれることもまれではありません。
しかしそれでも私たちは歯を食いしばりながら、心の安寧と逝った人への敬意とを保ちながら生き続けていかなければなりません。人の死を通じて知ったこの命の大切さを胸に刻みながら。
本書はそんなことを考えさせてくれる絵本だといえるでしょう。
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