まず「彼女は買い物の帰り道」は指折り級に好きな曲になった。穏やかなギターと壮大なストリングスが歌詞の世界を写実的に映し出す名曲。メロディーも歌声も、ドラムの音もまた心地よい。極め付けはCメロ、エレカシらしい絶妙なセンスを感じさせ楽曲をグッと盛り立てている。
しかし一方で、「いつか見た夢を」は、個人的には駄作だといってもいいほど面白味がない。サビメロはもうひとつ、Cメロこそ派手だが全体的にはチープといった印象。アルバム曲として入っていれば納得も出来るが、シングルとして切るほどだろうかと思う。カップリング扱いでも良かったのではないか。或いは前シングルと併せ「明日への記憶/彼女は買い物の帰り道」でも良かったのではないか。
いや、変に気を使うのも癪だ。本音を言おう。正直、このシングル自体、必要なかったのではないか?
次のアルバムには、「昇れる太陽」後に発表された曲が全て収録されている。結果、半数が既発の曲になってしまった。例えばリカットされるならまだしも、現段階でアルバムを小出しにしすぎたのは、非常に勿体無く思える。加えて、複数限定仕様もいただけない。
言い換えれば、シングル曲が量産できるほど絶好調なのかもしれない。たくさんシングルを出せることは、単純に恵まれているとも思う。そうして「俺達の明日」以降、段階を踏んでのリリースや計画的なプロモーションを重ねてきた。
だが、もう充分じゃないか。もはやその戦略が、逆にエレカシをつまらなくしているのではないか。以前歌ってただろう、「順番を放棄せよ」って。そんな気分だよ。