1995年作品。
今や巨匠のアン・リー監督が初めて母国語以外の作品を手がけた最初の作品。
ビフォア・「タイタニック」のケイト・ウィンスレットは19歳、
初々しくて、全身全霊で輝いている。一見の価値あり。
アフター・オスカーのエマ・トンプソンは、
役柄の割に老けている…という誰もが感じる致命的な一点を、
持てる全てをなげうって、プラスに転化している。
見事と言うほかありません。
このDVDの魅力は、
内容もさることながら、
その特典にある。
ゴールデン・グローブで脚本賞をとったエマ・トンプソンの受賞スピーチは、
英国女優の知性をアピールするパフォーマンスのようなスピーチで、
才気走りすぎて、ハリウッドの観客は若干引き気味。
これが何度見ても面白い。
音声解説は二つ、
エマ・トンプソンとリンゼイ・ドーラン(製作者)は、どちらも相当なお喋りで、
冒頭のコロンビアのロゴが出たところから、それをネタにジョークを飛ばしあい、
一秒たりとも間が空かないマシンガントークを炸裂。
あたかもトーク・ショウのような楽しい内容。
アン・リーとジェームス・シェイマス(製作補)の二人も、
製作過程の裏話を中心に、ユーモアをちりばめた会話で、
こちらも完成試写会などで行われるトーク・ショウみたいです。
同じシーンで、ふた組が同じ話題(ストーリーに関係のない羊の置物とか)に触れるあたりに、
製作現場の雰囲気の良さがうかがわれて、思わず微笑みがこぼれます。
フェルメールなどの絵画を意識した室内シーンの映像美、
屋外シーンの自然の美しさ、
長い原作を気の効いた台詞の応酬でテンポ良く見せる脚本、
わきを固める超一流のコメディアンたち、
(いまやDr.HOUSEで名高いヒュー・ローリーもチョイ役で場をさらうパフォーマンスを披露)
アラン・リックマンとヒュ・ーグラントも「これがキャリアのベストだ」
と言っても過言ではないパフォーマンスでしょう。
一見、時代劇、女性向けのように思われて敬遠されているかもしれませんが、
実は、老若男女が楽しめる、超一級の娯楽映画です。