メジャー再デビュー・アルバム「人生という名の列車」で、洋楽ハード・ロッカーの僕を虜にした馬場さん。不惑の僕がそのとき初めて味わった「歌のマジック」は、残念ながらこの新曲からは感じられませんでした。
歌詞はとてもいいんです。頑張っても報われない人たちを、静かに、控えめに応援する内容は馬場節の真骨頂。僕も共感できます。
だけれども、どういうわけか、「人生〜」を聴いたときのような心の震えは感じられません。溢れる涙を止められない、という現象は起きません。「いい歌」以上の「何か」が感じられないのです。
なぜか。実は僕にもその理由はわかりません。僕がこの歌を求めるほど追い詰められた状況にないからなのか?それとも、この歌に「何か」が足りないのか?それとも・・・・。
「人生〜」の次作フル・アルバム「青春映画が好きだった」でも、同じような感想(懸念)を持ちました。
「スタートライン(新しい風)」のヒットで、俄然注目を浴びた馬場さん。馬場さん自身が満たされて、ないしは、「セールス」という魔物に取り憑かれて、大切な「何か」を失ってしまった。ということではないことを願いつつ、フル・アルバムを待ちたいと思います。
「男たちへ、女たちへ」や「鴨川」のように心のヒダに触れる曲を、また聴けることを祈っています。