うんと心が疲れてしまって、もう一歩も前に進めそうにないとき。
ここがどこにもつながっていないような、
そんな真空のような時間に身をおいているとき。
そういうことが、誰にでも、起こりえるのだと思う。
そういう時に、そこから少しだけ心を離すすべがあると
人はたぶん、ずいぶんと楽になるのではないだろうか。
でも、その「離れること」がとても困難なときだからくるしい。
疲れてつらいとき、ひとは心に青空なんて思い描けない。
まぶしすぎて思いつきもしないのだ。
鉛の玉に、空を飛ぶ夢を見てみろというようなもの。
この本は、向こうからいきなり扉を開けて
「さぁ、おいで」といざなう力がある。
心をここではないどこかにしばらく遊ばせる練習。
そういう本です。
言葉と画像のコラージュに身をまかせる。
言葉と海や空の色や質感が
こんなふうに心に感触を伝えるものなのかと
そんなことを感じとることも
練習のひとつ。