タイトルに偽りなし。本当に「いちばんやさしい オブジェクト指向の本」。
ソフトウェア技術書における今年初めてのホームラン。
この本の良いところは、読みやすいこと、オブジェクト指向の応用ではなく、正面からオブジェクト指向を説明していること、特に現在の視点で説明していること、技術史的な順を追ってオブジェクト指向の必然性を正しく伝えていること、オブジェクト指向分析と、オブジェクト指向プログラミングの違いを平易に説明できていること、参考文献・関連書籍として、読者が学習を継続していく上で次に読むべきものを示していること、親書なので価格が低いく、厚さに圧倒されないことである。
新書ということもあって、食い足りないと思う方もおられるかもしれないが、今までのオブジェクト指向の教科書はどれも分厚く、ちょんと説明しようとするばかりに難しい日本語で概念が記述されていて、おおかたの読者を挫折、遠ざけてきたが、新書版にできるだけ平易な日本語で短いページにまとめられたこの本は画期的だし、本来もっと前にあるべきものだったような気がしている。
また、これだけの内容をこのように平易にに短くまとめられるのは著者のオブジェクト指向に対する並々ならぬ知識と理解に裏付けされたものであり、その点にも感服した。