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いじめとは何か―教室の問題、社会の問題 (中公新書)
 
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いじめとは何か―教室の問題、社会の問題 (中公新書) [新書]

森田 洋司
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 777 通常配送無料 詳細
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いじめとは何か―教室の問題、社会の問題 (中公新書) + いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

一九八〇年代にいじめが「発見」されて以来、三度にわたる「いじめの波」が日本社会を襲った。なぜ自殺者が出るような悲劇が、繰り返されるのか。いじめをその定義から考察し、国際比較を行うことで、日本の特徴をあぶり出す。たしかに、いじめを根絶することはできない。だが、歯止めのかかる社会を築くことはできるはずだ。「いじめを止められる社会」に変わるため、日本の社会が、教育が、進むべき道を示す。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

森田 洋司
1941(昭和16)年愛知県生まれ。大阪市立大学大学院博士課程修了。文学博士。愛知県立大学助教授、大阪市立大学大学院教授、大阪樟蔭女子大学教授を経て、2006年より2010年まで大阪樟蔭女子大学学長を務める。大阪市立大学名誉教授。専門は社会学(教育社会学、犯罪社会学、社会病理学、生徒指導論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 207ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2010/07)
  • ISBN-10: 4121020669
  • ISBN-13: 978-4121020666
  • 発売日: 2010/07
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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いじめとは大人社会の反映である、という一見ありふれた結論なのだが、教育の問題を教育の専門家の議論に封じ込めるのではなく、またいじめる者といじめられる者の心理の問題に還元するのでもなく、日常の公共的な問題の中の一つとして位置づけている点で、説得力もあり、また建設的な議論であるように思えた。近代社会は私事化・個人化が押しとどめられない世界のトレンドだとしても、こうした傾向は残念ながら特に日本に強い。子どもさえこの私事化の文化を内面に社会化することようになるとすれば、やむを得ずいじめが生じたとしても、それに付和雷同的に関わるか、あるいは知らぬ存ぜぬの傍観者として関わるか、いずれにせよ、積極的であれ消極的であれ、いじめを増幅することになる。こうした私事化によるいじめの増幅をどう阻止するか、それは、社会の公共化、ソーシャル・ボンドの育成、市民教育の充実にかかっているという主張、至極当然だが、いじめ問題を社会の不安として真剣に考える者にとっては、頼りがいのある見解であると思う。具体策に乏しいという批判もあるかもしれないが、それはないものねだりだろう。われ関せずの市民を公共世界に引っ張り出す社会の公共化自体が難問なのだから、いじめ問題の解決が難問であることに何も変わりはない。教育者であれ一般市民であれ、いじめ問題の処方箋を探る方向性を示すという点では、本書は成功した書物だろう。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mc nack
 本書には、詳細を極めた高度の内容が述べられているにもかかわらず、
鮮明な論旨が平易な表現で綴られているため、一気に読み終えることができた。
 いじめ問題を長年にわたって追求してきた著者の決定版とも言うべき作品であるが、
同時に後半では「私事化」という現代人の生きる姿と、
他方で「市民性教育」というあるべき方向性が提示されている。
この部分の論理展開に触れ、私自身の生き方を振り返る良き機会となった。

 本書が,いじめ問題をテーマとしつつも、全体としては広く、
現代社会と現代人、現代の子どもたちをめぐる社会観、
世界観そして人生観にも鋭く論及している点に深い感銘を覚えた。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By たこやき21 トップ1000レビュアー
本書は、序盤でまず、(主に)欧州でのいじめ研究というものの歴史と、日本での展開。その中で、日本においてどのような対策が行われたのか、などを記し、その上で、いじめというものをどのように定義をするか、を考察する。そして、後半では、その比較などを元に、海外の取組などを元にした方策を提案している。

まず、読んでいてなるほど、と思ったのは、書のタイトルでもある「いじめとは何か」を巡る論議。
いじめ、を巡って「こうするべき」とか、色々と言われるわけだけど、そもそも、どう定義をするのか? が大きな問題になる。しかし、その定義故に、それぞれの視点で考えたときに、それぞれにギャップが存在してしまい、故に、被害を受けている存在を苦しめてしまう。また、被害者の声が届きづらい状態になってしまうことがある。「いじめ」の定義を巡る諸問題は、非常に重要だと思う。
また、本書で記される各種の調査などでの、欧州との比較なども興味深く読むことが出来た。

ただ、その辺りと比べると、後半の対策については、ちょっと弱い印象。
対策として提案されるのは、欧州の市民性教育のような、規範性などを高めるソーシャルボンド理論を取り入れる、というもの。
ただ、日本の場合、文化的な風土の違いを考えた場合に、キリスト教文化という基盤がある欧州と異なる部分があり、どの程度、それが受け入れられるかが未知数。また、研究そのものが30年程度という比較的短い積み重ねしかない点で、それが完璧なのか、というと疑問が残る。やることに反対ではないが、前半の議論と比較すると、研究の積み重ねが不足していると言わざるを得ないと思う。

とは言え、簡単に「いじめ」という前に、まず「いじめとは何か」を考える必要性、その難しさの指摘などは非常に意味があり、一読の価値のある書だと思う。
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