ぜひ本書は書店で手にとって、頁を開いてみていただきたい。
南伸坊氏の挿絵が見開きごとに入っており、なんとも、ほのぼの、楽しくなる。
印刷技術も発達したものだと感心したが、見開きごとに挿絵を入れて、しかもその絵が文章と見事に呼応しているのである。
いかに現代の技術をもってしたとしても、こういう本に仕上げるための手間は、並大抵ではなかったはず。
筆者と、挿絵画家、装幀家、編集者がそれぞれの場所で、並々ならぬ努力をこの本につぎ込んでいる。
いや、真に並々ならぬのは、この本に対する愛情であろう。
筆者と、挿絵画家、装幀家、編集者、そしてひょっとすると流通の人も含めて、この本には膨大な愛情が籠められているのだ。
だから、手に取ったとき、ほっこりと暖かい。
電子書籍に負けない「紙の本」の魅力を、とことん追求した一冊である。脱帽。