帰国したら1979年公開映画「カリオストロの城」が偶然TV放映されていたので、1984年(当時中一)に購入した本書を20数年振りにひも解いてみました。
120ページまではカラー刷りの映画主要7シーンの回想、121から158ページまでは宮崎駿が「ルパン私論」「カリオストロの城」「クラリス」等について語った4つのアニメージュ掲載記事(1980年〜1983年)で構成されています。
本書に関して、TV放送時に7分カットされたことしか記憶に残っていなかったのですが、30代半ばになった今読み返してみると、掲載記事からは宮崎駿の思想・価値観・作品(クラリス、ルパン、映画)に対する想いを深く知悉することができ、宮崎駿とカリオストロの城という傑作映画に思いを馳せ慮る上で、とても貴重な文献だと感じました。
以下、四半世紀後の今に通じる宮崎さんの言葉
石油ショックと公害の中でハイジはみどりの中を走り、軍備増強論が声高に叫ばれる前触れとして、戦時中、すでに無用の長物と言われた戦艦が宇宙に帰り咲いたりした。ハイジャック、テロ、飢餓、戦争が地球のあっちこっちで火を噴き、石油は際限なく値上がりし、何よりも地球そのものに限界があることが明らかになってしまった。
人はみんな別れをいやがっている。なぜかなぁ。別れることを否定したら、会うことも否定することになるのにね。このことは、生きることを大事にしていなくてその結果、死そのものからも目をそらしてしまうという、現代の風潮にも通じるんじゃないかという気もしますね。