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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
殺人か?それとも殺人劇か?,
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レビュー対象商品: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) (文庫)
“ある閉ざされた雪の山荘で”というタイトルから、よくあるミステリ小説の「外部から孤立した場所で逃げようにも逃げられない」という設定を連想する方もおられるだろう。しかし、本書の設定はそういったよくある設定とは異なる。この辺に著者の創意工夫が見られる。しかし、本書の見所はなんといっても、ラストの種明かし場面になるまで「実際の殺人なのか?」はたまた「殺人を題材にした劇を演じているだけなのか?」ということが分からぬまま、物語進むところであろう。ラストに至るまでの物語の進め方は、「さすが東野圭吾!」といったところである。 ただ、個人的には種明かしをするラストが、あまりしっくりこない。どこか現実味が薄いというか…サプライズなラストを目指すあまり、不自然になってしまっているように感じる。まぁ、ラストの不自然さを差し引いても、十分に楽しめる作品ではあるのだが…。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
「騙り」の実験と帳尻合わせの人間ドラマ,
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レビュー対象商品: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) (文庫)
仮想の“吹雪の山荘”における、虚々実々のドラマが描かれている本作。推理劇が演じられているという体裁が採られたメインパートでは、 あくまで「観る」ことが可能な、客観描写しかなされていません。 そのため、読者に、劇の背景となる登場人物たちの人間関係などのデータを 提示すべく〔久我和幸の独白〕という一人称パートが随時挿入されていきます。 久我は、登場人物の中で独りだけ違う劇団に所属していた男で、彼に対する説明という 形を採って、読者に情報が示されます(外面のいい久我の、腹黒い内面が笑えますw)。 以上のような叙述形式を採ることで、作者は、ある騙りの仕掛けを構築し ており、本作はそのためだけに書かれた、といっても過言ではありません。 とはいえ、“実験”だけするのはプライドが許さなかったのか、終盤 になって、動機にまつわる、愛憎渦巻く人間ドラマを描いています。 読者のなかには、いかにもとってつけたようなこの展開に対し、白けてしまう方も いるかもしれませんが、そのあたりが後にベストセラー作家となる作者のバランス 感覚の表れなのだと思います。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
グレーゾーンの罠,
By キリ (大阪市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) (文庫)
東野圭吾の作品だということで、迷わずに買った。しかし、読み終えると ちょっと今までとは違う。 かなり前の作品だからかもしれない。 ライトな感じの推理小説という感じを受けた。 読み終えて、何故か釈然としないのは 読んでいる最中から、グレーゾーンの罠にハマっていたからだろう。 犯人が誰か?…という最も、当たり前のことよりも ストーリー自体が芝居なのか、本当なのか? ページを捲り続けても、どちらなのかわからないまま進む。 トリックがどうのこうのではなく、意識の隅にそれが引っかかり続け 最後に謎が解き明かされても、グレーの意識が残されたまま。 そういう意味では、まんまと作者の意図にのっかったのかもしれない。 賛否両論はあるだろうけど、 面白くないのかと問われれば、いや中々面白かったと答えられる。 他のレビュアーの方の言うように、純粋に推理小説として楽しむ本だと思う。
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