「謎を解く」のは、ワクワクした雰囲気がある。
しかし「秘密を探る」のはどうだろう。
それが、とりわけ自分の両親に関わる事柄であれば。
素っ気ないほど簡潔な文章だ。
それ故かピンと張った糸の上を歩くような緊張を強いられる。
読んでいる自分も、こっそりと誰かの過去を探っているような気持ちになってしまうのだ。
あの、第二次世界大戦時の悲劇に男女の愛憎劇が絡む。
もしも戦争という出来事がなかったら、あのふたりは結ばれていなかったのだろうか。
封印された記憶と人々を「ぼく」=作者が探り当てることになるのだが、
それは図らずも両親を赦すことにもなった。
これはまたフランスという国から見た負の記憶の物語でもある。
わたしたちにはまだ、学ばなければならない歴史がある。