表紙に書かれている少女。この絵に惹かれて、ライトノベルを買うようなつもりで買ってしまいました。
結論から言うと、しっかりとハードカバーです。ライトノベルではありませんでした。
ですが、書き方は割とマイルドであり、読み易い作品であるとは思います。
題材とされているAIと聞いて何を思い浮かべるでしょうか? 私はパソコン上(あるいは架空の新しいデバイス)で動作する、人工知能の事だと想像していました。
この作品の中でのAIの定義は、「限りなく人間に近づけた、人工知能を搭載するロボット」のような存在です。
ロボットといっても、実際には有機物で構成された生きている物です。
時代は今より約半世紀ほど後、今とはだいぶ違った世界の中で生きる「オタク」で「重病患者」である男性が主人公です。
読む前の予想と比べて、かなり内容が違っていてショックを受けましたが、テーマが悪いということではありません。
ただし、読む人を選ぶ作品かもしれません。実際に医療に携わっている方が書かれた作品のようで、医学に関する専門用語、等々が出てきます。
一般常識でも読むのに障害は無いと思いますが、疎い方には少し読みづらいかもしれませんね。
全体的に、人工生命体という架空のサイエンスに、作者自身の考察を加えたSFに分類されると思います。
テーマは一点絞りではなく、心身二元論、集合意識などの「意識」に関する様々な思想に飛び火しています。そのため、一回読んだだけではうまく理解出来ないかもしれません。
またストーリーは、導入などの前半部は良かったのですが、後半より荒削りな部分が目立ちました。そのような理由から、3☆とさせていただきました。
しかし、深く練りこまれた世界観。テーマなどは、新人とは思えないほどの素晴らしさです。
荒削りな部分も目立ちますが、普通に人に勧められるレベルだと私は思います。
文章力がなく、稚拙なレビューとなってしまいましたが、少しでも本の内容がわかれば幸いですね