新聞の書評欄を見て、この本を知り、初めてあさのあつこさんの本を読みました。何となく本屋さんで見かけたことのあるインパクトのあるイラストの表紙で、「ああ、この本だったのか」と思いました。
感想は「切ない」を通り越して「痛い」…。
一気に読み終え、何度も何度も繰り返し読みたいと思うような小説です。
周子に惹かれていく瑠璃の心の動き、周りの登場人物の心情が季節の移り変わりとともに表現されているのですが、切なく、痛く、時に胸にぐさっと突き刺さるようでした。
知らず知らずのうちに同性を愛してしまうこと、自分の心を偽って他人と壁を作って生きてしまっていたこと、瑠璃の気持ちが痛いほどよくわかります。やがて二人はありふれた景色を見て、「きれいだったね」「うん、とてもきれいだった」と言えるようになります。瑠璃の心が周子によって解き放たれたとき・・・。ラストは感動で涙がでそうになりました。
同じようなことで悩んでいる人には是非読んでもらいたい。読み終わったとき、きっと周りの景色が違って見えますよ。そしてちょっぴりだけ自分を好きになれる、そんな一冊です。