居酒屋「塚田農場」などで大躍進を続けるAPカンパニーの米山社長の著書。1次産業と直結したビジネスモデルもさることながら、本書の一番の魅力は「熱さ」や「思い」だ。社長の「熱さ」が宮崎、いや全国の現場に伝播しているのが読者にも伝わってくる。ビジネスは利益をあげることが大切。でもそれだけじゃない。地域とともに、会社も成長すること。APカンパニーの挑戦は、地方の、現場の挑戦でもある。
本書にはたくさんの感動的なエピソードと、ビジネスの「意味」や「価値」が語られているが、ひとつだけ紹介しておく。
〜(本書から抜粋)〜APカンパニーの日南市にある加工センターに、20歳の女性スタッフがいた。そのスタッフはつくなの加工の仕事をしていた。ある日の朝礼で、責任者が「もし東京に行けるとしたら何をしたい?」とそのスタッフに質問すると、元気いっぱいに「自分がつくったつくねが食べたい!」と言ったという。まだ20歳の遊び盛りの女性スタッフが東京に行って真っ先にしたいことは、ディズニーランドではなく、ショッピングでもなく、自分のつくったつくねをAPカンパニーの店で食べたいのだという。〜
熱いなあ。次に「塚田農場」をたずねるときには、真っ先にこのつくねを食べてみることにしよう。20歳のスタッフを思い浮かべながら(…といつつ、ぼくが食べるそれは58歳のおっさんがつくったつくねかもしんないけど)。