もう、ずっと離れない。ドラマで聴いて、ラジオでフルで聴いて、ギターが体の中にずっと響いている。特にアウトロ、絶対聴いてほしい。久々に心が動いた、震えた「ありあまる富」。
誰が弾いているのか気になってしょうがなくて調べたら、いまみちともたか(通称:イマサ)さんでした。80年代に活躍されていたバービーボーイズというバンドの方だったんですね。すばらしいギターです。音が立体的で浮き出ていて軽く弾いているようで、とても重厚で鋭角的で、華があるのです。
林檎さんの詞もいちいち心をかき乱します。
涙が止まらなかった“価値”“生命”“富”“嘘”“彼ら”。
音楽をずっと続けてきた今だからこそ生まれてきた言葉。特に“彼ら”が胸に引っかかった。
“君と僕”“あなたと私”の曲が多い中、この曲は“僕らと君と彼らと世界”で“私”はでてこない(オバマさんぽいなと思った)。
“僕ら”と“君”と“彼ら”は同じ“世界”に暮らしているけど、別の価値観を持っていて、“富”に関する考え方が全く違う。
“彼ら”は見える富を追い求める。そして“僕ら”は本当の富は自分自身の中にずっとあると気付いている。“君”はまだそのことに気づいていない。“世界”は妬んだり、まだ不幸だって思っている。
林檎さんは“僕ら”なんですね。“君と彼らと世界”をくぐりぬけて“僕ら”になったんだろうな。いろんなものを見て経験を積まないと“僕ら”にはたどり着けないなぁ。
本当の富って何だろうと深く考えました。
相変わらず、言葉の鋭さ、強さが変わらない。核のようなものが垣間見られてうれしかったです。
東京事変の時とはやはり少し違うような気がします。事変の林檎さんはより人工的に作られた役割を演じている。
椎名林檎は自然なすっぴんな感じ。本当に自分が言いたいことを計算なく素直に言っている。
歌い方も好きだな。あきらめたような顔してても、目だけは前をじっと見つめてるような声。
イントロのベルの音、水のようなぷにょとした音、Dメロのコーラス、アレンジもすばらしい。
丁寧に繊細に作られていて、この曲に関わったすべての人の思いや愛情を感じました。聴く側も心して余すところなく聴かないといけないなと思いました。
ライブでいまみちさんがギター弾いているところ見たいな。林檎さんとの相性ばっちりです。
どうしようもない現実を美しいメロディーにのせて語る、心が浄化されるようなあたたかさにあふれた曲。
たくさんの人に聴いてもらいたいな。