アルバム「あらためまして、はじめまして、ミドリです。」ジャケットはTシャツでもお馴染み、山本直樹の悩ましげなイラスト。
新メンバー岩見のとっつあんを加えての初のアルバム。狂乱の愛らしいボーカルとピアノパンクサウンドでぶっ飛ばす、10曲入りのボリュームをあっという間に駆け抜ける30分。
かと思いきや、「ちはるの恋」以降の楽曲のジワジワくる感じが今までと違う。歌詞と歌が良い。メロも歌ってる。これは染みる。
「ゆきこさん」の爆発力、「かなしい日々」のリズムセンス、「根性無しあたし、あほぼけかす」の極端なかわいらしさ、「5拍子」のリアルロマンチシズム、そしてインスト「無欲の無力」。ミドリの幅の広さとポップさがしっかり収まった名作アルバムになっている。
ただベースはおとなしめ。ブラックな感じは薄れている。初期の壊れ具合が好きな人には物足りなさがあるかもしれない。しかし壊しゃあいいってもんでもない、演奏クオリティは確かに上がっているのだ。バランスのとれた新生ミドリにふさわしいアルバムだろう。
ただ、ミドリに関してはどのCDもライブ予習盤になってしまう気がする。物足りないのはそのせいでもある。
後藤まりこのモザイクが剥がれるのは、やっぱりライブだけだ。