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あらためて教養とは (新潮文庫)
 
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あらためて教養とは (新潮文庫) [文庫]

村上 陽一郎
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

教養の原点―それは、モラルにあり。いかに幅広い知識や経験を身につけていても、人間としての「慎み」が欠けていては、真の意味での教養人ではないのです。ヨーロッパで生まれた教養教育がやがて日本に伝わり、大正教養主義や戦後民主主義教育によって移り変わってゆく過程をたどりながら、失われた「教養」の本質を再確認させてくれる、日本人必読の書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

村上 陽一郎
1936(昭和11)年、東京生れ。東京理科大学大学院教授、東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授。専門は科学史・科学哲学。’68年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 307ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/3/28)
  • ISBN-10: 4101375518
  • ISBN-13: 978-4101375519
  • 発売日: 2009/3/28
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
なるほど、村上陽一郎の主著である『近代科学を超えて』『聖俗革命』などの名著に較べれば、語り下ろしということもあって、議論の精密さに欠けるところも少しはあるかもしれない。
しかし、本書で村上が主張するところは、極めて真っ当であり、彼は断じて老いたのではない。

一見お説教に見える巻末の「教養のためのしてはならない百箇条」は肝に銘ずべきテーゼだ。これは武士道などに対する違和感をもつリベラル系の人であっても、頷けるものではないだろうか。

学問や教養が銭儲けだけの道具に堕し、社会科学も自然科学もビジネスの一種と化した現在、これはある意味反時代的な、それゆえ人間存在の本質を衝いた問題提議なのだ。
このレビューは参考になりましたか?
19 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Bibliothekar トップ1000レビュアー
形式:文庫
 著者の知的履歴を知る者には、氏の広範囲な教養がいかにして形成されたかを理解する格好の半自伝的教養論で面白い。かつてNHK-FMでクラシック音楽の解説をされていて度々拝聴していたのだが、これらも大正教養主義を生きた父親の影響とわかり、歴史的概念ではなく実際に生きた世代の影響が如何なるものかを活写していて価値がある。
 教養の分析は、実際には海外の大学街で地元の学生や教員と話をしてみれば、日本の学生の知的レヴェルの低さに驚かざるをえない。その反省は、猪木武徳の「大学の反省」を読んでも判るのだが、村上は自らの経験と父親世代から受けた薫陶とで教養の意義を分析して、規矩という概念をあてる。教養は知識の多寡ではないことは、先ほどの猪木の分析にもあり、個人でこの指標を設定したことは、それこそ教養の深さであろう。教養があっての専門であり、今日の日本の大学教育が不完全で未熟なレヴェルを克服できない歴史的背景を反面教師的描き出した個人教養史だが、これを精確にバランスよく読み取れれば、生涯教育の不易な価値を理解できる。断片的な知であれ、主体的に再構成する規準が在ってこその生活なのであり、生きる原点であることを描き出した好著であろう。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 渡部昇一の教養雑談・読書談義が大好きなのだが、偶然手にした本書はあの東大名誉教授の科学史家、村上陽一郎氏によるもの。ムムッ、これは読むべきかも、ってんで通読。

 インタビューに基づいた口述筆記らしく、完全言文一致体の文章は、まさに講演(雑談?)を聞いている様な、砕けた調子でスラスラ読めて快適。ま、その分「散漫」とか「中身が薄い」などの謗りは免れない。そもそも村上氏の他の学術書とは全く異なる軽い自伝的エッセイとして読むべきだろう。むしろご専門の哲学・科学史関連の話題は意識的に避けていらっしゃる。でも個人的にはそこらへんの話題にももう少し触れて欲しかった。続編を期待したい。

 基本的な主張は藤原正彦『国家の品格』とよく似た「みっともないことは止めよう」って事で、戦後民主主義に対してかなり批判的に書いてある。ただその口調は藤原氏とは対照的に非常に控えめ。
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