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あやつられ文楽鑑賞 (双葉文庫)
 
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あやつられ文楽鑑賞 (双葉文庫) [文庫]

三浦 しをん
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「この本は、文楽観劇のド素人であった私が、いかにしてこのとんでもない芸能にはまっていったかの記録である」と著者がかたる、小説『仏果を得ず』とあわせて読みたい文楽エッセイ。文楽の真髄に迫るべく、資料を読み、落語を聞き、技芸員に突撃インタビューを敢行する。直木賞作家が人形浄瑠璃・文楽の魅力に迫る!

内容(「BOOK」データベースより)

あなたは、人形浄瑠璃・文楽を知っていますか?え、知らない?大丈夫、ぜったい退屈しない仕掛けが満載!ほお、ご存じですか。でもちょっと待った。あなたの知らなかったことが、こっそりと書かれています。―若き直木賞作家が、いかにして“文楽くん”に恋をし、はまっていったのか。文楽の真髄に迫るべく資料を読み、落語を聞き、突撃インタビューを敢行する愛と笑いに溢れたエッセイ。小説『仏果を得ず』と合わせて読むと、おもしろさ10倍増。

登録情報

  • 文庫: 301ページ
  • 出版社: 双葉社 (2011/9/15)
  • ISBN-10: 457571383X
  • ISBN-13: 978-4575713831
  • 発売日: 2011/9/15
  • 商品の寸法: 15.3 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By これでいいのだ トップ500レビュアー
形式:文庫
 よく出来た文楽の入門書+解説本だと思う。評者も10年ほど前から女房ともども文楽鑑賞にのめり込み、20回近く国立文楽劇場などに足を運んで文楽を楽しんできた。そんななか、偶然出合った三浦さんのこの1冊は、単行本刊行後に気付いた点について「文庫版補注」を入れるなど、礼儀正しく、かつ文楽の諸種の厳格な制約の中での幅の広さ、奥行きの深さを教える、読みでのあるものになっている。割と短時間に、楽しく読めた。

 例えば、単行本では文楽の『仮名手本忠臣蔵』には「人間関係を説明するタイミングが唐突」とあったらしい。しかし、文庫では、その見解のマチガイについてきちんと「補注」で追加の発見を加えているし、文楽から歌舞伎、あるいは落語へと少し寄り道しているのも楽しい。著者は東京のヒトながら、それでいて上方の桂枝雀の落語に感嘆するなど、案外にこだわりがないというか、柔軟なようにもみえる。とはいえ、やはり東京のヒトならではというか、西日本あるいは関西の語感からすれば「幼児語」といった方がいい「見ちゃった」「寝ちゃった」「やっちゃった」を多用するなど、口語体のエッセイとはいえ、やや「東っぽい」気配もある(というか、東のヒトには「西では幼児語」との自覚がないのかもしれない)。

 また、東京の国立劇場はともかく、大阪の国立文楽劇場のロケーションについての説明がほとんどなく、この点、ややもの足りなく思った。しかし、全体として、歌舞伎や能楽ではなく、文楽にことさらに引き込まれた体感を鮮やかに表現しているという点で、やはり☆五つは進呈すべきだ、と思った次第。
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17 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
文楽(人形浄瑠璃)にハマった三浦さん、劇場の楽屋を訪ねて

太夫や三味線、人形つかいの人たちにインタビューしたり、

有名な「仮名手本忠臣蔵」や「女殺油地獄」に突っ込みいれながら

ストーリー解説したり、文楽を知らなくても、面白い物を読んだな、と

思える、そんな伝統芸能エッセイ集。

「文楽を見に行きたい!」とこれを読んだだけで思うところまでは

正直いかなかったんだけど、かなり、興味を持ったのはたしか。

歌舞伎との共通項と差異、落語の中に出てくる文楽、などなど

柔軟にいろいろな角度から文楽の魅力を語る身軽さがさすがです。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By suihou トップ50レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
歌舞伎はかなり観ていますが、文楽はまだまだ入り口をのぞいてみようかな、というあたりでした。
ですので、帯にある「文楽観劇のド素人がいかにしてはまっていったかの記録」(正確ではありませんが)を期待したのですが、肝心のはまってゆくエピソードはあまり書かれていなくて、少し残念でした。
 しかし砕けた話体でつづられる作品論は面白く、特に同じ作品が人形浄瑠璃から歌舞伎に移行したことによって、不自然な違和感が生じたり、あちこちの箇所が変化した、というあたりは目から鱗の指摘に満ちていました。

 たとえば歌舞伎『義経千本桜』の「すしや」の段、手負いになった主人公が長々と本心を語るシーンで、回りの人間はどうして、助けようとも、あたふたともせずに、黙ってじっとこの独白を聞いているのだろうか、と著者は、初めて疑問を抱きます。
 そして、この話はもともと人形浄瑠璃であって、こちらは太夫のひとり語りによる芸術なので、複数の人間がそれぞれに心理を発揮する演劇である歌舞伎とは違い、現在語られている人物だけが浮かびあがり、あとは消えてしまう(それこそ、空っぽの人形に戻って動かずにいる)のだという洞察にいたります。
 人形劇だから、この演出で違和感がないのです。
 また役者の肉体の自立性と比較することで、人形の容器性やよりまし性(取り憑かれるという本性)も見えてきます。『本朝二十四孝』の八重垣姫自体に狐がとりついてしまう文楽と、八重垣姫の持った兜にしか狐がとりつかない歌舞伎の演出の差から、そんなことも著者は指摘しています。
 
 演劇に興味のある人には、人形劇を対比させることによって見えてくるものが多いと思います。
 一番笑えたのは、文楽を観つづけた著者が、しばらくぶりに(同じ演目の)歌舞伎を観たら、「人物がとても巨大に見えた」というくだりでした。
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