伝説の作品のリメイク、しばらくはずっとゆるい展開が続きます。
その分丁寧に人物描写がなされます。後半一気にクライマックス、
悪徳武家軍団に3名の素浪人が命を懸けて挑みます。
藩の一部武士たちは遊女たちを「世の乱れ」として夜毎惨殺。
またその悪人ぶりの嫌らしさがドラマを盛り立てます。
原田芳雄演じる浪人・荒牧源内は本当は強いのか弱いのか?と
いった感じでしたが、愛する遊女(樋口可南子)を囚われの身から
救うため単身武士たちの元へ乗込みます。それを知った石橋蓮司
演じる浪人・母衣権兵衛が白装束で走り通し駆けつけます。
源内が邪道ともいうべき我流剣でよろめきながらも悪者達をなぎ
倒し、権兵衛が居合いの必殺剣で切捨てる、この対比がラストの
殺陣で強調されます。
一歩遅れて田中邦衛演じる土居孫左衛門は、甲冑に身を固め馬で
乗込みます。孫左衛門は武家に帰参まであと一歩という状況を
捨てて戦う決意をします。
はじめは皆、権力に本気では逆らわず源内も「他人のために命は
張らん」と言っていたのが一転、待ち構える120人を前に正面から
挑むクライマックスは不覚にも泣けました。
またそれを知り冷静で知的な役どころだった権兵衛も危険を顧みず
駆けつける。男たちが最後にはやはりこのまま黙っているはずが
なかった!という期待を背負って戦います。この辺りはやはり大物
俳優たちの存在感で魅せてくれます。
私個人は原田芳雄はもっとハードでストイックな役が好きなのですが、
本作ではどこまでもとぼけた人を食ったような存在感を演じます。