野球創生期の洲崎球場からプロ野球のメッカ・後楽園球場、昨年閉鎖・改装された藤井寺球場、県営宮城球場など合計16球場の生い立ち、エピソードを記した書。
著者が「一般向けに書いた」とあって、野球ファンビギナーやそれ以外の人にも十分楽しめる内容となっている。逆に言えば、知識がある人には少し物足りないかもしれない。
しかしながら、特筆すべきは著者の球場に関する思い入れであろう。著者は今は亡き、阪急・近鉄球団の応援団長として、全国各地の球場で応援活動を行っており、著者でしか分からない情報や自身が体験したエピソードを記している。それが時には可笑しく、時には感傷的にさせてくれる。
球場で観戦したことのある人は何らかの形で、球場に思い出や思い入れがあると思う。それを本書は、代弁してくれているような気がする。
当時や現在のスチール写真もまずまずの数が挿入されているので、楽しめると思う。本書を読んで、是非球場で観戦したあの日を思い浮かべてみてはどうだろうか。