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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
この作家とテーマの出会いによる佳作です,
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レビュー対象商品: あの日からのマンガ (ビームコミックス) (コミック)
しりあがり寿さんという漫画家は、ストレートすぎる作品を描く作家という印象を持っています。たよりなげな描線の人物アップから、一転して俯瞰の風景を大ゴマで見せられたりすると、面白がるとか、魅了されるとかいう感覚を超えての感情的なシンパシーを要求されている気がして、なんとなく居心地が悪く感じてしまい、好きではあるけれどあまり読んでいなかった作家でした。 その作家性と、3.11以降、というテーマが実に合っているな、というのが最初の感想です。これまで感じていた居心地の悪さが落ち着く場所を得たようにストンと収まってくれました。 この時期にこのテーマで描こうと考えたこと自体にも価値があるとは思いますが、それだけでは勿論なく「あの日から」の天災への不安と人災への不満、無責任な情報への失望、それらを希望へのシンパシーとしてきちんとうまく昇華している佳作揃いです。 しりあがりさんは決して皮相的でも風刺的でもなく、ストレートに震災と原発問題について感じたままを描いているのだと思います。ひねりがあるようでない、それを真正面から受け取れるかどうかは単純に作風の好き嫌いが出ると思います。その判断は読んでからでいい、まず読んでみる価値はあると思います。
23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
被災地によりそってくれてる作品,
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レビュー対象商品: あの日からのマンガ (ビームコミックス) (コミック)
宮城県の者です。わたしの好きなユーモアに溢れていて、目の前に広がる状況の前で私がいだいた不謹慎さや恐怖、希望といった気持ちに同調してもらえたような、寄り添ってもらえる作品だった。あるある〜って、つい(^-^) 311の前のことはつい忘れてしまい、震災前の事が遥か昔のことみたいな気がすること。 みんなで揺れた!揺れてない!と言って地震だとわかるとなぜかほっとする毎日のこと。 震災被害の深刻なニュースと、馬鹿騒ぎのバラエティーと、テレビを見ていると感情の持っていき方がわからないこと。 援助の自衛隊、テレビでは大きくみえるけど、現実の風景では小さく見えること。 ゲンパツというキャラクター「でもいいの…私は分かっていたの。私が皆の手に負えるような女じゃないって…」の台詞に笑った。 鳥がたくさん出てきて、Twitterを暗に象徴して面白いシーンも。 「ずっと大切にしていたものや 来るはずの明日や 馴染みだった風景や すべてあたりまえのことが 奈落の底に落ちてゆく」 そんな今だ現在進行形の、震災の記憶のまんが。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
2011年の必読書,
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レビュー対象商品: あの日からのマンガ (ビームコミックス) (コミック)
3.11の震災以降、様々なメディアが毎日のように、その被害や被災者の現状などを伝えている。しかし中には、ドキュメントと呼べるかどうか迷う番組もあったし、不安定な政府の対応を叩くばかりのニュースも目立った。実際に目にしたり体験してない自分にとって、TVもネットも新聞も、常に嘘や矛盾が潜んでいそうで少し構えてしまう。そういった面で、フィクションを前提としたマンガという分野は潔い。そもそもは風刺目的で利用されていたものである。それゆえ訴える力には長けており、作者の伝えたい想いほど強調され読者に届く。 このマンガでは、特に原発についての言及が多かったように思う。4コマのシリーズこそユーモラスに描かれてはいるが、短編には強烈な皮肉が込められている。今回の事故が及ぼしている影響とこれからの課題。専門家のように具体策を提示しているわけではないので、見る人によっては無責任な批判だと思われる可能性もあるが、マンガだからこそ持ち得る訴求力で警告を発している。 しりあがりさんは、マンガ家ができる最大限の成すべきことを成した。あとは受け手が何を感じ、どう考えるかだ。少しでも多くの人に読んで欲しいと思う。
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