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あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅
 
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あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅 [単行本]

城戸久枝
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (33件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,680 通常配送無料 詳細
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商品の説明

商品の説明

第30回(2008年) 講談社ノンフィクション賞受賞
第39回(2008年)大宅壮一ノンフィクション賞受賞

内容紹介

NHK土曜ドラマ化!! 2009年4月より放送予定(全6回) 出演:鈴木杏

2008年第39回大宅壮一ノンフィクション賞受賞!
「大宅賞の本道を行く力作だ」(柳田邦男氏選評)
2008年第30回講談社ノンフィクション賞受賞!
「作品としての水準は随一」(立花隆氏選評)
2008年第5回黒田清JCJ新人賞受賞!
「2007 BOOK OF THE YEAR 今年最高!の本」ノンフィクション部門第1位。
端正な筆致、うねるような構成、不思議な運動感、強い志――。


日中の国交が断絶していた1970年に、
文化大革命さなかの激動の中国から
奇跡の帰国を果たした28歳の日本人戦争孤児
――それが私の父だった。
二つの国の間で歴史に翻弄された父は、
いったいどんな時代を生き抜いてきたのか?

21歳の秋、旧満州に飛び込んで、10年がかりの長い旅の果てに、
戦争のもたらす残酷な運命と、語り継がれるべき「歴史」の真実を鮮やかに描き出す。
戦争の被害者である父と、加害者だとされる軍人だった祖父、
父を育てた中国の養母と、血のつながらない親戚たち……
いまを生きる私につながる“戦争”の物語とは? 反日と情愛の国のリアルとは?
人間の絆とは? 生き抜く力の源流とは? 故郷と祖国の違いとは?
そして「歴史」は複雑に絡み合い、ひとつの数奇な運命としてその姿を現わす。

みずみずしい感性で描く「父と私と異国の祖母」の運命の物語。
日中の戦後史を書き換える奇跡の実話。
1976年生まれの、たった一人の「日本生まれの中国残留孤児二世」による、
すべての日本人の魂を揺さぶる比類なきノンフィクションの傑作!
いま日本と中国を考えるための必読書。

内容(「BOOK」データベースより)

日中の国交が断絶していた一九七〇年に、文化大革命さなかの中国から命懸けで帰国を果たした二八歳の日本人戦争孤児、それが著者の父だった。旧満州に飛び込んで、10年がかりの旅の中で、娘がまるごと受け止めた運命の物語、そして「反日と情愛の国」の等身大のリアル。戦後史を書き換える奇跡の実話。

メディア掲載レビュー

日中国交回復前の1970年、まだ「中国残留孤児」という言葉すら存在しなかった時代、
一人の日本人青年が羽田空港に降り立ちました。当時、文化大革命の嵐が吹き荒れる
中国・牡丹江から命がけで帰国した28歳の彼を、新聞等は「満州孤児」と報じました。
厚生省による残留孤児の集団訪日調査が始まる10年以上前に、自力で身元を探し出し
独力で帰国を果たした日本人戦争孤児がいたのです。その青年の名は、「城戸幹」。
――それが著者の父親でした。

父親の帰国後、日本人の母親との間に生まれたまったくの日本人でありながら
「中国残留孤児二世」でもある著者は、21歳の秋、旧満州の地に飛び込んで、
歴史に翻弄された父「城戸幹」(中国名・孫玉福)の人生をたどっていきます。
中国東北地方、吉林省長春の吉林大学に留学したのは1997年。初めて暮らす異国の地で
異文化と格闘しながら、父親の足跡をたどり始めました。父親の育った牡丹江で
(血のつながらない)親戚・知人たちに出会い、父親の残した人間関係にどっぷりと
足を踏み入れていきます。そして帰国後は、留学中にマスターした中国語を武器に
「中国残留孤児の国家賠償訴訟」の取材を進め、同時に、父親自身から半生の物語を
聞き取る作業も進めていきます。それは、私たちの生きる「現在」へとつながる
「もうひとつの戦後史」と向き合う作業でもありました。

本書は、まさに“大地の子”の娘として生まれた著者が、日本と中国で父親をめぐる
さまざまな出来事に出会いながら、壮絶な人生を力強く生き抜いてきた父親を徐々に
理解していく自分自身を描き、「城戸幹」という人間の数奇で苛烈な半生を描き切った、
壮大なノンフィクションです。なかでも、本書で初めて明かされる、父「城戸幹」が
自らの意志と努力によって帰国を果たすまでの、戦後中国における圧倒的なドラマ
(本書「第一部」)は、小説『大地の子』さながらに読む者の心を打たずにはいません。 --出版社からのコメント

カバーの折り返し

「私」が生まれるはるか前の、「私」につながる大切な物語。

私には、父の人生を知ることが必要だった。日本人でありながら「残留孤児の子」であり、残留孤児や二世、三世からは「ただの日本人」に見えるという「日本生まれの残留孤児二世」。そんな、どちらでもありながらどちらでもない私の「存在(アイデンティティ)」が、そうすることを求めていた。まるで居場所のないイソップ童話のこうもりのような自分は、どこからやってきたのか----を確かめるために。

著者について

城戸久枝(きど・ひさえ)
1976年愛媛県生まれ。徳島大学総合科学部卒業。大学在学中の1997年から2年間、
国費留学生として吉林大学(吉林省長春市)に留学。中国語の語学研修のかたわら
現代日中関係史を学ぶ。出版社勤務を経て、2005年よりフリーランスのライター。
「日本生まれの中国残留孤児二世」という唯一無二の立場・視点から、自在に操る
中国語を武器に、残留孤児、残留婦人、二世、三世への取材活動を続け、
ルポルタージュを発表してきた。初めての単行本である本書の完成までには
10年近くの歳月が費やされた。贅沢な手間と時間をかけて、もうひとつの戦後史と
向き合った本書は、同時代を生きるすべての「親と子」へのメッセージでもある。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

城戸 久枝
1976年愛媛県生まれ。徳島大学総合科学部卒業。大学在学中の1997年から二年間、国費留学生として吉林大学(吉林省長春市)に留学。中国語の語学研修のかたわら現代日中関係史を学ぶ。出版社勤務を経て、2005年よりフリーランスのライター。「日本生まれの中国残留孤児二世」という唯一無二の立場・視点から、自在に操る中国語を武器に、残留孤児、残留婦人、二世、三世への取材活動を続け、ルポルタージュを発表してきた。初めての単行本である『あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅』の完成までには一〇年近くの歳月が費やされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

抜粋

プロローグ
(略)
 記事には身元判明、帰国、帰国後の日本語に不自由な生活など、私の想像を
はるかに超えた父の様子が、感動の物語として書き連ねられていた。記事の写真で
父と堅く手を握り合っている背広姿の男性は、父の父親、城戸弥三郎だった。写真に
写った父は、確かに笑顔ではあったが、私の知っているふくよかな大きな顔の父とは
かけ離れた容姿で、ゲッソリと痩せていた。その父の姿を見て、私はなぜか切なく
なってきた。感動の対面の様子を伝える写真を見て、なぜそんな感情が湧きあがって
きたのかは、よくわからない。ただ、むかし何度となく聞いた「お父さんは中国で苦労
したんよ」という母の話が現実味を帯びて頭のなかによみがえってきたのは確かだった。
 日本と中国、二つの国の間で歴史に翻弄された、父が私の父になる前の人生が
そこにはあった。
 あの時代、両親と生き別れて孤児となり、たった一人彼の地に残された父は、
ある中国人の夫婦に引き取られ、彼らの養子として実の子同然に育てられていった。
日本と中国が国交を断絶していた時代に、はたして日本人である父は中国社会を
どう生きていったのだろう?
 文化大革命の混乱のなかをどう生き抜き、どうやって日本へ戻ることができたのか?
 そして帰国後、父は日本と中国の間でどう生きてきたのか?
 ----次々と父についての疑問が浮かんでは消えた。
 父は、私の父になるまでに、どんな道を歩んできたのだろうか。
 父のことはもとより、父の両親のことも、中国の祖母のことも----もちろんあの時代の
戦争のことも、日本と中国が経てきた歴史のことも----私には知らないことが多すぎた。
いや、知ろうとしてこなかったのだと思う。心のどこかに引っかかりながらも長い間
意識することを避けてきたものに、向き合う時が来たのかもしれなかった。
 こうして私はある種の使命感にも似た思いを抱えて、二一歳の秋、中国へと旅立った。
 その先に待ち受けていたのは、父の生き抜いた壮大な「運命の物語」と、あの戦争に
端を発した中国という国の愛と憎しみにあふれた現実だった。

物語は、終戦前後の満州で幕を開ける----。

産経新聞朝刊「産経抄」 2007/08/14

同じクラスの若者がぶつける日本人への憎しみと、父親の"故郷"の人たちが示す底抜けの好意との落差にとまどうものの、歴史をたどる足取りは確かだ。

「愛媛新聞」 2007/08/12

自分へとつながる道のりを十年かけて、さかのぼり、戦争を知らない同世代へのメッセージを込めた。

「日本経済新聞」読書欄 2007/08/26

父娘の物語を通じて、日中の戦後史と現在の課題が見えてくる骨太かつ、さわやかなノンフィクションだ。

「日本経済新聞」夕刊「目利きが選ぶ今週の3冊」 2007/08/29

自らを形成した歴史の解明を試みたドキュメント。ひたむきな筆致に、特殊な個別性を突き破る普遍性が鮮やかだ。(評論家・野崎六助氏)

「しんぶん赤旗」読書欄「本と人と」 2007/09/02

独力で日中両国間の厚い壁をこじあけるまでの幹さんの半生記、中国を旅し父の人生と向き合う久枝さんの記録です。(三木利博氏)

「読売新聞」朝刊社会面「人物語」 2007/09/02

残留孤児 父の足跡/「半生描きたい」娘の旅/父の数奇な半生と、その足跡をたどる自分の旅を描いたノンフィクション。(高梨ゆき子氏)
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