食器に興味があったので手にとってみたものの、読み進めるうちにもやもやとした気分に。というのは、「食器棚」と銘打つには食器の紹介が少なすぎます。食器棚全体が映った写真には、素敵そうな器が写っているのにそれによった写真がないので不完全燃焼。
また、伊藤さんがピックアップするお皿がどれも似た印象のものばかりです。食器棚の写真には骨董のような風情ある染付の器が写っているのに、実際に料理を盛り付けるのは白やベージュ、茶、黒一色のシンプルなものがほとんど。「あの人の」というからには、器を持つ人の個性がにじみ出ていなくてはいけないのに、全ページ通して同じような印象が続くのはどうかな、と思ってしまいました。雑誌の連載とのことなので、1冊の本にしたときにまで気が回らなかったのかもしれませんが、全体的にのっぺりとした印象です。いい器を持っていそうな人が掲載されているだけに、すごく残念でした。